デイビッド・リッシャー

ジョン・デイビッド・リッシャー（John David Risher、1965年7月15日生まれ）は、アメリカ合衆国の実業家であり、慈善活動家としても知られています。

彼は特に、携帯電話や電子書籍リーダーを活用し、発展途上国の子どもたちにデジタル書籍を届けることを目的とした非営利団体「Worldreader」の共同創設者兼代表としての活動で広く知られています。

リッシャーのキャリアは、マイクロソフトでの役員職から始まり、その後Amazon.comでは1997年から2002年まで米国小売担当の上級副社長を務めました。2009年11月には、コリン・マケルウィーと共にWorldreaderを設立し、教育の分野で大きな影響を与えています。

若年期と背景

リッシャーはメリーランド州チェビー・チェイスで育ちました。1987年にプリンストン大学を卒業し、比較文学を専攻しました。大学時代には、「サミュエル・ベケットの初期メタフィクションにおける言語に対する態度の変化」という論文を執筆しました。

大学卒業後、彼はL.E.K.コンサルティングで働き、その後自転車でアメリカを横断しました。その後、ハーバード・ビジネス・スクールに進学し、1991年に修了しています。

経歴

マイクロソフト時代には、リッシャーは同社初のデータベース製品であるAccessの立ち上げ責任者としてゼネラルマネージャーを務めました。また、「Microsoft Investor」の企画・運営にも携わりました。

1997年にマイクロソフトを退社後、Amazon.comに入社し、製品とストアの開発担当副社長として活躍しました。その後、米国小売担当の上級副社長に昇進し、マーケティングとアマゾンの小売業務全体の管理を統括しました。

2002年にアマゾンを退職した後、リッシャーはワシントン大学のフォスタービジネススクールで教鞭を執りました。彼は大学で「インターネットと競争する」というコースを開設し、その優れた指導力から2004年には年間最優秀教授に選ばれました。

家族との1年間の世界旅行を終えた後、リッシャーはWorldreaderを設立しました。この間、娘のホームスクーリングを行い、中国の学校でボランティア活動も行いました。エクアドルの孤児院を訪れたことがきっかけで、電子書籍リーダーの技術が本にアクセスできない子どもたちに遠隔で提供できる可能性に気づきました。

Worldreaderは、スペインのバルセロナとアメリカを拠点とする非営利団体であり、「すべての人が読者になれる世界を創る」というミッションを掲げて活動しています。2010年3月には、ガーナで試験運用を実施し、好ましい結果を得たことから、ガーナ教育省から他の学校への電子書籍リーダーの提供許可を得ることができました。

リッシャーは、クリントン財団や「Draper Richards Kaplan Social Entrepreneur」にも招待メンバーとして参加しており、ESADEの国際諮問委員会やカタルーニャの国際諮問委員会にも名を連ねています。

認定

Draper Richards Kaplan Social Entrepreneur
Clinton Global Initiative 2014 Invited Member
Microsoft Alumni Foundation Integral Fellow 2011
Publishers Weekly's “Eleven for the Millennium”
* Schwab Foundation's Social Entrepreneur of the Year 2016

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