デイブ・ニーハウス

デイブ・ニーハウス：マリナーズを愛した名物アナウンサー

デイブ・ニーハウス（Dave Niehaus、1935年2月19日 - 2010年11月10日）は、メジャーリーグベースボール（MLB）のシアトル・マリナーズ専属アナウンサーとして、その生涯を野球実況に捧げた人物です。インディアナ州プリンストンで生まれた彼は、2008年にフォード・C・フリック賞を受賞し、実況放送関係者として野球殿堂入りを果たしました。

スポーツ実況のキャリア

インディアナ大学卒業後、軍のラジオ放送を経て、ロサンゼルスを拠点とする様々なプロスポーツチーム（ドジャース、レイカーズ、ラムズなど）の実況を担当しました。1969年にはカリフォルニア・エンゼルスの専属アナウンサーとなり、ディック・エンバーグやドン・ドライスデールらと共に中継を盛り上げました。

マリナーズとの出会い

1977年、MLBの球団拡張に伴い、シアトル・マリナーズの専属アナウンサーに就任。リック・リズと交代で実況を担当し、解説者のロン・フェアリーやデーブ・ヘンダーソン、デイブ・ヴァジェらとコンビを組み、30年近くに渡りマリナーズ戦の実況を務めました。その試合数は、全5,385試合中5,284試合に及びます。

数々の栄誉

1995年と1996年には、ワシントン州のスポーツキャスター・オブ・ザ・イヤーを受賞。2000年には、マリナーズ野球殿堂入りを果たしました。さらに、2004年にはワシントン州のブロードキャスター・オブ・ザ・イヤーにも輝いています。

ニーハウスを彩る名言

彼の試合中継には、数々の有名な決まり文句がありました。

"My, oh my!"（好プレーや大記録に対する驚きの表現）
"It will fly away!"（ホームランが出たとき）
* "Get out the rye bread and mustard grandma! It's grand-salami time!"（満塁ホームランがでたとき）

これらのフレーズは、彼の独特な実況スタイルを象徴し、多くのファンに愛されました。また、マリナーズ在籍時のアレックス・ロドリゲスに、"A-Rod"のニックネームをつけたのもニーハウスです。

突然の別れ

2010年11月10日、ワシントン州の自宅で心臓発作により急逝。75歳でした。彼の死を悼み、マリナーズは2011年シーズン、ユニフォームの右袖にニーハウスを追悼するエンブレムを付けてプレーしました。

デイブ・ニーハウスは、その情熱的な実況と野球への深い愛情で、多くのファンを魅了し、シアトル・マリナーズの歴史にその名を深く刻みました。

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