デイヴ・クラーク・ファイヴ

デイヴ・クラーク・ファイヴ (The Dave Clark Five)

デイヴ・クラーク・ファイヴは、1960年代に一世を風靡したイギリスのビート・グループです。ブリティッシュ・インヴェイジョンの一翼を担い、特にアメリカで絶大な人気を博しました。DC5と略されることもあります。

結成と初期の成功

ドラマーのデイヴ・クラークを中心に、1957年、ロンドン北部のトッテナムで結成されました。1963年にデビューし、「グラッド・オール・オーバー」がイギリスでナンバーワンヒットとなり、一躍脚光を浴びます。この曲の成功により、ビートルズの好敵手として目されるようになりました。同曲はアメリカでも1964年4月に6位まで上昇しています。

その後も、ソフトロックの名曲「ビコーズ」などがヒットし、欧米での人気を確立。1964年にはアメリカへ進出し、1964年から1967年夏にかけては、本国イギリスよりもアメリカでの人気が圧倒的に高い状況が続きました。1965年には「オーバー・アンド・オーバー」が唯一の全米ナンバーワンを獲得しています。

アメリカから本国へ、そして解散

1967年夏にアメリカで最後の全米ツアーを行い、その後は活動の中心をイギリスへ移します。イギリスでは「エブリバディ・ノウズ」（邦題：青空が知っている）が全英2位を記録するなど、1970年の解散までイギリス国内でヒットを連発しました。初期はオリジナル曲が中心でしたが、後期には「恋をあなたに」など、他者の楽曲を多く取り入れ、ヒットさせています。

また、ビートルズに続いて、カーネギーホールで公演を実施したことでも知られています。

トッテナム・サウンド

バンドのサクソフォーンやバスドラムを強調したサウンドは、リバプールサウンドに対して「トッテナム・サウンド」と呼ばれ、独自の音楽性を確立しました。

メンバーの逝去とロックの殿堂入り

テナーサックス兼リズムギター担当のデニス・ペイトンは2006年12月17日に、リードボーカル/オルガン/ピアノ担当のマイク・スミスは2008年2月29日に64歳で亡くなりました。

2008年にはロックの殿堂入りを果たし、授賞式ではトム・ハンクスがプレゼンターを務め、ジョーン・ジェットが締めくくりとして「Bits and Pieces」をカバーしました。

ディスコグラフィ (アルバム)

Glad All Over (US, 1964)
The Dave Clark Five Return! (US, 1964) / A Session with The Dave Clark Five (UK, 1964)
American Tour (US, 1964)
Coast to Coast (US, 1964)
Weekend in London (US, 1965)
Having a Wild Weekend (US, 1965) / Catch Us If You Can (UK, 1965)
I Like It Like That (US, 1965)
Try Too Hard (US, 1966)
Satisfied with You (US, 1966)
5 By 5 (US, 1967)
You Got What It Takes (US, 1967)
Everybody Knows (UK, 1967) / Everybody Knows (US, 1968)
5 by 5 = Go! (UK, 1969)
If Somebody Loves You (UK, 1970)
Good Old Rock'n'Roll (UK, 1971)

関連項目

ゾンビーズ

外部リンク

* Induction of The Dave Clark Five　Rock & Roll Hall of Fame

もう一度検索