デガシラバエ

デガシラバエとは

デガシラバエは、ハエ目（双翅目）デガシラバエ科 (Pyrgotidae) に属する昆虫の総称です。世界には約330種が生息する比較的小さなグループです。

分布

デガシラバエは世界中に分布していますが、記録されている約330種のうち3分の1はエチオピア区に生息しています。オセアニアでは17属73種、日本では5属9種が記録されています。

特徴

デガシラバエは捕食寄生性の種であり、幼虫は甲虫やハチ目（膜翅目）の昆虫に内部寄生すると考えられていますが、詳しい生態はまだ解明されていません。成虫は夜間に光に集まる習性があり、ライトトラップなどで容易に捕獲できます。しかし、Prodalmannnia属のように、昼間に訪花する種もいます。

分類

デガシラバエ科は、かつては大きく3亜科 (Lochmostyliinae, Pyrgotinae, Toxurinae) に分けられていました。しかし、近年ではLochmostyliinae亜科を独立した科 (Ctenostylidae) として扱い、Toxurinae亜科をPyrgotinae亜科に含める、あるいはPyrgotinae亜科からTeretrurinae亜科を独立させる、といった系統関係も提唱されています。

日本に生息する主な属と種

世界では約50属が記録されています。ここでは、日本で記録のある属と種をいくつか紹介します。和名は市毛 (2012) に従っています。

Adapsilia ハマダラハチモドキバエ属
A. coarctata
A. microcera ササキハマダラハチモドキバエ
A. verrucifer イボハチモドキバエ
Campylocera コマダラハチモドキバエ属
C. thoracalis コマダラハチモドキバエ
Eupyrgota オオハチモドキバエ属
E. flavopilosa ウスイロハチモドキバエ (オオモリハチモドキバエ)
E. fusca フトハチモドキバエ
E. luteola オオハチモドキバエ
Parageloemyia コモンハチモドキバエ属
P. quadriseta スギモトコモンハチモドキバエ
Porpomastix ミツモンハチモドキバエ属
P. fasciolata ミツモンハチモドキバエ

まとめ

デガシラバエは、その独特な生態や多様な種類によって、研究者や昆虫愛好家の間で注目を集めています。まだ不明な点も多く、今後の研究によって新たな発見があるかもしれません。

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