デザインナンバープレート

デザインナンバープレートとは

デザインナンバープレートとは、通常のナンバープレートに装飾を施したもので、交付者が形状をデザインしたり、イラストなどの図案を描いたりしたものです。本記事では、日本のナンバープレートにおけるデザインナンバープレートについて解説します。

概要

デザインナンバープレートは、大きく分けて地方自治体が交付するものと、国の運輸支局が交付するものがあります。

地方自治体が交付するもの

地方自治体が交付するデザインナンバープレートは、原動機付自転車および小型特殊自動車向けが中心です。「オリジナルナンバープレート」や「図柄入りナンバープレート」などと呼ばれ、地域ごとに異なるデザインが採用されていることから「ご当地ナンバープレート」と呼ばれることもあります。ただし、ご当地ナンバーとは意味が異なります。

多くの市区町村が交付するナンバープレートの標準的なデザインは総務省（旧・自治省）通達に基づいています。しかし、この通達に法的拘束力はなく、実際には各市区町村が条例を制定してデザインを決定しています。そのため、安全性や色を標準的なデザインと同等とした上で、独自のデザインを導入している自治体もあります。デザインを工夫することで、観光振興や名物の知名度向上を図るのが目的です。形状を工夫したものや、標準的な長方形または長方形の上辺の角が欠けた六角形で地域独自のデザインをあしらったものがあります。千葉県船橋市のように複数のデザインを交付している自治体も存在します。

2007年に愛媛県松山市が雲型のナンバープレートを導入したのを皮切りに、他の市区町村にも同様の取り組みが広がりました。静岡県と山梨県の富士山周辺の市町村では、越県ご当地ナンバーである富士山ナンバーの導入と同時に、富士山型のデザインナンバープレートを導入しています。

財団法人日本経済研究所では、日本全国の全ての市区町村に「ご当地プレート」（デザインナンバープレート）が広がることを目指し、普及状況の調査を行うウェブサイトを開設しています。

運輸支局が交付するもの

国が自動車・オートバイに交付するナンバープレートにも、図柄入りのデザインナンバープレートがあります（形状は標準のものと同じ）。事業用は緑縁が付き、軽自動車は黄色の縁が付きます（2020年のオリパラナンバー・2019ラグビーワールドカップナンバーは普通車と同じデザイン）。

国土交通省の運輸支局が交付するデザインナンバープレートには、ラグビーワールドカップ2019（2017年4月から2019年11月まで受付交付）、2020年東京オリンピック・パラリンピック（2017年10月から2021年9月まで受付交付）、2025年大阪・関西万博（2022年10月から2025年12月まで受付交付予定）といった日本が会場となる国際的なイベントを記念するものがあります。これらの記念デザインナンバープレートにはエンブレムのみが入ったものと図柄入りのものがあり、図柄入りナンバープレートの交付を受けるには1,000円以上の寄付金が必要となります。寄付金は大会での輸送サービスや交通バリアフリーなどの支援に充てられます。

2018年10月1日からは、各地の運輸支局でも「地方版図柄入りナンバープレート」の交付が開始されました。図柄のデザインには地域の風景や観光資源などが用いられ、地域の魅力を全国に発信することを目的としています。図柄入りナンバープレートの交付を受ける際に必要な寄付金は、導入地域の交通改善や観光振興などに充てられます。同日から第1弾として全国41地域で交付を開始、2020年5月11日からは第2弾として17地域で公布を開始しました。

2022年4月からは新たに「全国版図柄入りナンバープレート」の交付が開始されました（2027年4月まで受付交付予定）。地方版図柄入りナンバープレートを導入している地域を含め、全国すべての地域で交付を受けることができます。

導入運輸支局

第1弾・41地域（2018年10月1日交付開始）

各地のデザインについては、[国土交通省]]「[地方版図柄入りナンバープレートデザイン」を参照してください。

東北運輸局管内：盛岡、岩手、平泉、仙台、山形、庄内
関東運輸局管内：土浦、つくば、前橋、越谷、成田、柏、世田谷、杉並、富士山（山梨）
北陸信越運輸局管内：新潟、長岡、富山、金沢、石川
中部運輸局管内：福井、富士山（静岡）、豊田、春日井
近畿運輸局管内：滋賀、京都、奈良
中国運輸局管内：鳥取、福山、下関、山口
四国運輸局管内：徳島、香川、愛媛、高知
九州運輸局管内：長崎、佐世保、熊本、大分、宮崎、鹿児島

第2弾・17地域（2020年5月11日交付開始）

各地のデザインについては、[国土交通省]]「[新たな地域名表示の地方版図柄入りナンバープレートデザイン」を参照してください。

北海道運輸局管内：知床、苫小牧
東北運輸局管内：弘前、白河
関東運輸局管内：松戸、市川、船橋、市原、江東、葛飾、板橋
北陸信越運輸局管内：上越
中部運輸局管内：伊勢志摩、四日市
近畿運輸局管内：飛鳥
中国運輸局管内：出雲
四国運輸局管内：高松

導入自治体

原動機付自転車などが取り付ける標識（ナンバープレート）には以下の5種があり、特記がない場合、5種すべてがご当地ナンバーの対象となります。

白色板（第一種原動機付自転車）
黄色板（第二種原動機付自転車乙）
桃色板（第二種原動機付自転車甲）
緑色板（小型特殊自動車）
* 水色板（ミニカー）

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