デショーナ・バーバー

アメリカ合衆国出身のデショーナ・バーバーは、美人コンテストのタイトルホルダー、モチベーションを高めるスピーチを行うスピーカー、そしてアメリカ陸軍予備役の大尉という、多様な顔を持つ人物です。

バーバーは1989年12月6日、ジョージア州コロンバスで生を受けました。彼女の両親であるダレン・バーバー氏とコーデリア・バーバー氏はいずれも軍隊でのキャリアを持ち、退役軍人です。父親がアメリカ陸軍特殊部隊群で24年間にわたり勤務した影響で、バーバーは幼少期から多くの場所を転々としながら育ちました。ノースカロライナ、ネブラスカ、ミネソタ、バージニア、そしてワシントンD.C.といった各地での生活経験は、彼女を「ミリタリー・ブラット」、つまり職業軍人の子として形成しました。

彼女自身の軍歴は17歳で始まり、アメリカ陸軍予備役に入隊しました。軍務と並行して学業にも励み、バージニア州立大学で経営管理学の学士号を取得しています。陸軍予備役では、補給係将校や輜重兵隊の指揮官といった重要なポストを務めました。また、軍務以外ではアメリカ合衆国商務省にてITアナリストとしても勤務しています。

デショーナ・バーバーのキャリアにおけるもう一つの柱は、美人コンテストでの活動です。彼女は過去に何度かコンテストに挑戦しています。

2010年にはミス・バージニア州USAでセミファイナリストに進出。
2011年にはミス・バージニア州インターナショナルでタイトルを獲得。
* 2015年には再びミス・コロンビア特別区USAに挑戦し、セミファイナリストとなりました。

そして、2015年12月9日、彼女は2016年度のミス・コロンビア特別区USAに見事選ばれました。これは、コロンビア特別区代表として史上3人目の快挙でした。

翌年、2016年6月5日には、ネバダ州ラスベガスで開催された2016年度ミスUSA大会に出場しました。激戦を勝ち抜き、準優勝のミス・ハワイ州USA、チェルシー・ハーディン氏、2位のミス・ジョージア州USA、エマニ・デイヴィス氏らを抑えて、ミスUSAのタイトルを獲得したのです。この勝利は、ミスUSAの歴史において非常に重要な意味を持ちました。なぜなら、彼女はタイトルを獲得した初の「現役」軍人だったからです。

ミスUSAとしての任期中、バーバーは自身の経験に基づき、特に退役軍人を取り巻く問題への関心を高める活動を推進していく意向を表明しました。ミスUSAとしての栄誉を背負い、彼女は同年、マニラで開催された2016年度ミス・ユニバース世界大会にアメリカ代表として出場しました。世界の強豪が競い合う中で、彼女はトップ9に進出する健闘を見せましたが、惜しくもトップ6入りはなりませんでした。

軍務、行政機関での職務、そして美人コンテストという異色のキャリアを築いてきたデショーナ・バーバーは、現在もその経験を活かし、モチベーショナル・スピーカーとして多くの人々に影響を与えています。彼女はまた、女性のための軍事訓練団体であるパーシング・エンジェルスや、シグマ・ガンマ・ロー・ソロリティといった組織のメンバーでもあります。その多才な活動を通じて、彼女は自身のアイデンティティである軍人としての誇りや、多様な背景を持つ人々の活躍を力強く示しています。

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