デッサン (テレビドラマ)

ドラマ『デッサン』の魅力

『デッサン』は、1997年7月2日から9月17日まで、日本テレビ系列の水曜ドラマ枠で毎週水曜22:00 - 22:54（JST）に放送された日本のテレビドラマです。この作品では原田知世が主演を務め、全12話が描かれています。ドラマの正式なタイトルは存在しませんが、ポスターやビデオソフトのパッケージでは「デッサン - Le Dessin d'amour -」（フランス語で「愛の素描」の意）と表示されています。

制作背景と特徴

本作は、水曜ドラマで数々のヒット作を生み出したプロデューサー・梅原幹が手掛けており、人気ドラマ『星の金貨』のキャストや脚本家を引き続き起用しています。特に、原田知世が主演を務めるのは、1982年以来15年ぶりの連続ドラマ。その一方で、伊藤英明は本作がデビュー作であり、原田の恋人役を演じています。加えて、小坂一也が演じる原田の父親役は、本作の放送後不幸にも急逝され、彼にとって遺作となりました。

ドラマは、原田と大沢たかおのクローズアップが多用され、さらに『ロングバケーション』や『新世紀エヴァンゲリオン』などの作品からの固有名詞も引用されています。このせいで、当時の視聴者にとって非常に印象的な演出となりました。

放送が終了した後は、ビデオソフトとして発売されましたが、残念ながらDVDやBD化はされていません。1999年にはハワイの日系テレビ局KIKU-TVで英語字幕付きで全12話が放送され、その後2012年8月には日テレプラスでCS初放映が行われました。

ストーリーの概要

物語は、婚約者の葛木（演：伊藤英明）を自らの手で自殺させてしまった沙絵（演：原田知世）の悲しみから始まります。葛木の絵が切り裂かれる衝撃的な場面から物語は進行し、沙絵の前に葛木の友人・朝倉（演：大沢たかお）が現れます。彼は自らの過ちに対する償いを希望しており、実は葛木の絵を切り裂いたのは彼だったのです。

最初はぎくしゃくした関係の沙絵と朝倉ですが、次第に互いへの恋愛感情が芽生え始めます。しかし、沙絵の父親（演：小坂一也）が経営する会社を買収した桜井（演：別所哲也）は、沙絵に執着し、二人の関係を引き裂こうと圧力をかけます。物語は緊迫した展開を迎え、桜井は不正を告発され逮捕されます。

物語の最後に、葛木の自殺の理由が彼の絵が師匠の作品の盗作であったことに起因していたことが明らかになり、沙絵と朝倉の間の障害が取り除かれます。しかし、彼らの愛の行く先には朝倉が不治の病を抱えているという新たな試練が待ち受けています。それでも、二人は残りの時間を共に生きていくことを決意します。

キャストとスタッフ

このドラマには、原田知世を始めとする豪華なキャスト陣が揃い、脇を固める役者たちも印象的です。プロデューサーは梅原幹、脚本は山崎淳也が担当し、音楽はREMEDIOSが手掛けています。また、演出には五木田亮一や古賀倫明などが関与し、視聴者に深い印象を与える作品となっています。また、主題歌には原田知世の「シンシア」が使用され、その歌詞やメロディがドラマに彩りを添えています。

このように、『デッサン』は恋愛と葛藤を描いた感動的なストーリーを通じて、多くの視聴者の心に深い感銘を与えました。

もう一度検索