デビアスなメイドたち

デビアスなメイドたち（Devious Maids）

『デビアスなメイドたち』は、2013年から2016年にかけて放送されたアメリカのテレビドラマで、全4シーズン、49話から成ります。制作総指揮を務めたのはマーク・チェリーで、主演のアナ・オルティスが魅力的なキャラクターを演じました。

このドラマは、ビバリーヒルズという高級住宅街を舞台にしています。ラテン系のメイドたちが、富豪の家庭で働きながら、彼女たちの人生に潜む愛憎劇やスキャンダラスな出来事を描いています。特に、メイドたちは各家庭の秘密を握っており、彼女たちの視点からセレブの日常が描かれます。

本作は、米国の大ヒットドラマ『デスパレートな妻たち』のスタッフが再集結して制作されたこともあり、放送前から大きな注目を集めていました。主なキャラクターはすべてラテン系の女性という設定で、制作発表の時点から多様性を意識した内容でした。このドラマのタイトルに含まれる「デビアス」という言葉は「邪（よこしま）」という意味であり、視聴者には思わず興味を引くような要素を提供しています。

日本では、「デスパ(崖っぷち)の次はデビアス(よこしま)!」というキャッチコピーで宣伝され、視聴者の関心を引きました。もともとはABCスタジオで放送する予定でしたが、最終的にはライフタイムという別のテレビ局で放送されました。

ただし、第4シーズン以降は続編の制作が行われないことが発表されてしまいました。視聴者の間では続編を希望する声が多く、別のネットワークやストリーミングサービスでの継続を願う署名活動が行われたものの、出演者の契約満了により新たな展開は実現しませんでした。なお、ドラマ『デスパレートな妻たち』の最終シーズン撮影時には、出演者が決定していたため、主人公たちのキャラクターがカメオ出演することもありました。

主要なキャラクター

ドラマには多彩なキャラクターが登場します。主人公のマリソル・スアレス（演：アナ・オルティス）は、パウエル家でのフローラ殺害事件を解決するためにビバリーヒルズにやってきました。彼女は素性を隠して新米メイドとして働き始めます。また、ロージー・ファルタ（演：ダニア・ラミレス）は、メキシコにいる息子を呼び寄せたいと願うメイドであり、彼女の物語にも多くの波乱が含まれています。

カルメン・ルナ（演：ロゼリン・サンチェス）は、歌手を目指すメイドとして華やかな夢を追う一方で、様々な困難に直面します。ゾイラ・ディアス（演：ジュディ・レイエス）とその娘ヴァレンティナ（演：エディ・ガネム）も、デラトゥア家での生活を通じて家族の絆や恋愛模様を描いています。

このように、豊かなキャラクターたちと彼女たちの複雑な人間関係が、視聴者を惹きつけ、感情移入を生み出します。ドラマは最初こそ高視聴率を記録しましたが、最終的には人気の低下が懸念され、シリーズの結末が不完全な形で終わることとなりました。全体を通じて、この作品はセレブの生活の裏に潜むリアルなドラマを描き、多くの視聴者に強い印象を残しました。

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