デボラ・シェルトン

ワシントンD.C.に生まれ、バージニア州ノーフォークで育ったデボラ・シェルトンは、女優として、そして元ミスUSAとして知られるアメリカ合衆国の著名な一人です。ノーヴュー高校とオールド・ドミニオン大学で学び、卒業後にニューヨークへ渡り、演技とモデルの基礎を磨きました。キャリアをスタートさせる前には、テレビCMにも出演経験があります。

彼女の名を最初に広く知らしめたのは、美人コンテストでの輝かしい活躍でした。1970年のミス・バージニアUSAで優勝を飾り、同年5月にはフロリダ州マイアミで開催されたミスUSA1970にバージニア州代表として出場しました。シェルトンはそこでミス・ピクサブル賞を獲得し、見事ミスUSAの栄冠を手にしました。前年度に同じバージニア州代表が受賞しており、これは大会史上初めての快挙でした。当時の彼女は身長約173cm、体重約57kgで、特にスリーサイズは参加者の中で最も豊満な約99-61-91cmを誇っていました。ミスUSAに選ばれた後、同年7月にはマイアミで行われたミス・ユニバース1970に米国代表として出場しましたが、プエルトリコ代表のマリソル・マラレに僅差で次ぐ準優勝という結果に終わりました。後にシェルトンは、ミス・ユニバース出場を「人生最大の試練だった」と振り返っています。

ミスUSAとしての1年間、彼女は全米を精力的に巡り、さらに日本、スペイン、ポルトガル、ブラジル、プエルトリコといった国々も訪れました。優勝賞品として5000ドルの賞金と5000ドル相当のミンク皮のコートを受け取り、さらに各種イベントへの出演料として5000ドルを稼ぎ出すなど、華やかな日々を送りました。

コンテスト後のシェルトンは、俳優業へと本格的に進出します。1974年3月には、成人向け雑誌『PLAYBOY』の表紙を飾り、その美貌で注目を集めました。俳優としては、1984年の映画『ボディ・ダブル』で重要な役を演じ、そのキャリアを確固たるものとしました。また、数多くの人気テレビドラマにゲスト出演しています。『ファンタジー・アイランド』、『特攻野郎Aチーム』、『パトカーアダム30』、『俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ』、『チアーズ』、『ラブ・ポート』、『リップタイド探偵24時』、『Get a Life』などが挙げられます。近年では「NIP/TUCK マイアミ整形外科医|NIP_TUCK マイアミ整形外科医」で裕福なマダム役を演じるなど、幅広い役柄をこなしています。

しかし、彼女の俳優キャリアにおける最大の代表作と言えるのは、大ヒットテレビドラマ「ダラス」でのマンディ・ウィンガー役でしょう。悪名高いJ・R・ユーイングの愛人という役柄で、1984年から1987年にかけて出演しました。作中からマンディが登場しなくなると、多くのファンからプロデューサーに対し、役を復活させてほしいという要望が多数寄せられるほどの人気を博しました。俳優活動と並行して、1991年と1992年にはかつて自身が輝いたミスUSAコンテストで解説者を務めています。

私生活では、二度の結婚歴があります。ミスUSAのタイトルを獲得してから間もない1971年、キューバの指導者フィデル・カストロと血縁関係にあるとされるキューバ人亡命者、ヴィシ・カストロと結婚しました。この結婚でクリストファーという息子を一人もうけましたが、約5年で破局を迎えます。1977年には、イスラエルの音楽プロデューサーであるシュキ・レヴィと再婚し、タマラという娘を授かりました。シュキ・レヴィとは夫婦で楽曲を共同制作することもあり、共作した一曲「Magdalena」は、著名な歌手フリオ・イグレシアスのアルバムに収録されました。

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