デューク・エナジー

デューク・エナジーの概要

デューク・エナジー（Duke Energy Corporation）は、アメリカ合衆国に本社を置く電力およびガス会社で、最大級の公益企業として知られています。ノースカロライナ州シャーロットに本拠を構え、ニューヨーク証券取引所に上場しているこの企業は、電力供給の分野で広範な事業を展開しています。

沿革

デューク・エナジーは、1904年に南カロライナ州のカタウバ川に設置された水力発電所の運用開始をもって正式に設立されました。この時、実業家のジェームズ・ブキャナン・デューク氏を始めとする3名によって会社が立ち上げられ、後にDuke Power Companyとして知られるようになりました。翌1905年にはニュージャージー州に設立されたSouthern Power Companyへの投資を行い、1910年にはこの会社の経営を引き継ぎました。

1924年にはDuke Power Companyの経営に専念し、1928年には本社をシャーロットに移しました。その後、1935年にはSouthern Power Companyと合併し、同年に公式マスコットキャラクター「レディキロワット（Reddy Kilowatt）」を導入しました。このキャラクターは、アメリカの電力会社における象徴的存在となりました。

1963年にはノースカロライナ州にCowans Ford Damが完成し、同年には初の原子力発電所も稼働を開始しました。また、1973年にはオコニー原子力発電所が最も重要な原子力発電施設として稼働を開始しました。1989年にはハリケーン・ヒューゴの影響を受けるも、1997年にはPan Energy Corporationとの合併を機に現在のデューク・エナジーに名称変更され、株式がニューヨーク証券取引所に上場されました。

2006年には歴史あるシナジー・コーポレーションを買収し、2007年にはデューク・エナジー・リニューアブル部門を設立。2012年にはプログレス・エナジーと合併し、2016年には天然ガス会社のピードモント・ナチュラルガスを子会社化しました。

現在の状況

デューク・エナジーの電源構成は、天然ガス、石油、原子力、石炭による発電がそれぞれ3割以上を占めています。再生可能エネルギーの割合はおおよそ2%にとどまります。しかしながら、デューク・エナジーは原子力発電を「重要な電源」と位置付け、新しい原子力発電所の建設や既存発電所の運用延長を目指しています。さらに、2014年には関西電力と原子力分野における情報交換に関する協定を結び、国際的な連携を強化しています。

このように、デューク・エナジーはアメリカの電力供給の中核として、歴史的な発展を重ねながら、今後も持続可能で多様なエネルギー源の活用を図っていく企業です。

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