デル・レイ・ブックス

デル・レイ・ブックスは、アメリカの大手出版社ランダムハウス傘下のバランタイン・ブックスの一部門であり、SFとファンタジー文学の分野で重要な役割を果たしてきました。1977年に、著名なSF作家であり編集者であるレスター・デル・レイと、彼の妻ジュディ・リン・デル・レイによって設立されました。彼らの名前が冠されたこの出版社は、設立当初からSFとファンタジーのジャンルに特化し、数多くの著名な作家の作品を世に送り出してきました。

デル・レイ・ブックスは、SFとファンタジーの分野において、幅広い読者層にアピールする多様な作品を提供しています。長年にわたり、数々のベストセラーや賞を受賞した作品を出版し、ジャンルの発展に大きく貢献してきました。また、新進気鋭の作家の発掘にも力を入れており、新たな才能を育成する場としても重要な役割を果たしています。

デル・レイ・ブックスは、SF・ファンタジー小説の出版に加えて、日本の漫画を翻訳出版するインプリントであるデル・レイ・マンガも展開していました。デル・レイ・マンガは、2004年5月から北米市場で講談社を中心とした日本の漫画の翻訳出版を開始しました。このインプリントを通じて、『XXXHOLiC』、『エア・ギア』、『魔法先生ネギま!』、『のだめカンタービレ』、『スクールランブル』、『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』、『涼風』、『さよなら絶望先生』など、数多くの人気作品が英語圏の読者に紹介されました。一部の作品は、Tanoshimiというインプリントを通じてイギリスでも出版されました。

デル・レイ・マンガは、北米における日本の漫画の普及に大きく貢献しましたが、2010年に事業を終了しました。出版ライセンスは2010年12月1日付でKodansha USAに引き継がれ、その後も講談社の漫画はKodansha USAを通じて英語圏で出版されています。

デル・レイ・ブックスは、SF、ファンタジー、そして漫画の分野において、多様な作品を提供し、多くの読者に愛されてきました。その歴史は、アメリカの出版業界におけるSFとファンタジー文学の発展を語る上で欠かせない一部となっています。

* 公式サイト: デル・レイ・ブックス公式サイト

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