デロリアン (タイムマシン)

デロリアン：タイムマシン解説

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに登場するデロリアンは、エメット・ブラウン博士（ドク）が改造したタイムマシンです。ステンレスボディと独特な外観が特徴で、タイムトラベルを可能にする様々な装置が搭載されています。

開発の経緯

ドクは、そのステンレスボディがタイムマシンに適していること、そして何よりも「見た目のかっこよさ」を理由にデロリアンを改造ベースに選びました。初期の脚本では冷蔵庫がタイムマシンになる予定でしたが、安全上の懸念から変更され、最終的に自走可能なデロリアンが採用されました。当時、デロリアン・モーター・カンパニーの社長であったジョン・デロリアンのスキャンダルが、映画の宣伝に役立つと考えられたことも理由の一つです。

タイムトラベルの仕組み

デロリアンは、時速88マイル（約141km/h）で走行中に次元転移装置へ1.21ジゴワットの電力を流すことでタイムトラベルを行います。タイムサーキットに設定された日付と時刻へ移動し、消えた地点と同じ場所に再出現します。しかし、過去や未来に建造物や道路が存在する場合、衝突する危険性もあるため、注意が必要です。

当初は長い直線道路が必要でしたが、2015年で飛行機能が追加されたことで、空中でのタイムトラベルも可能になりました。タイムトラベルの瞬間には閃光が走り、炎のタイヤ跡が残ります。

装備

次元転移装置（フラックス・キャパシター）: タイムトラベルを実現する装置。Y字型のチューブが特徴です。
タイムサーキット: 目的時刻を設定する回路。目的時刻、現在時刻、前回の出発時刻が表示されます。
電源供給装置: 1.21ジゴワットの電力を生み出すための装置。
原子炉: プルトニウムを燃料とする超小型原子炉。初期のデロリアンに搭載されていました。
電線とフック: 雷の電力を利用するための装置。1955年で使用されました。
ミスター・フュージョン: 家庭ごみを燃料とする核融合炉。2015年で原子炉の代わりに追加されました。
ホバー・コンバージョン: 2015年で取り付けられた飛行機能。

改造歴

デロリアンは、タイムトラベルを行うために様々な改造が施されました。

完成時（当初）: プルトニウムを燃料とする原子炉を搭載。
1955年での改造後: 雷の電力を利用できるように改造。
2015年での改造後: ミスター・フュージョンとホバー・コンバージョンを追加。
1885年での改造後: 線路を走るための車輪を取り付け。

その他の改造点

遠隔操作機能
スピードメーターの交換、デジタルメーターの増設
前輪ロック機能
* ルーフ内側のスイッチ類

他作品への登場

デロリアンは、『レディ・プレイヤー1』やゴールデンボンバーの楽曲『令和』のPVなど、様々な作品に登場しています。そのアイコニックなデザインは、多くの人々に愛されています。

エピソード

映画制作当初、タイムマシンは冷蔵庫を改造したものになる予定でしたが、安全上の懸念から変更され、最終的に自走可能なデロリアンが採用されました。
撮影には複数のデロリアンが使用され、それぞれ異なる改造が施されました。撮影終了後、一部はスティーヴン・スピルバーグやミュージシャンが所有しています。

デロリアンは、映画史に残るタイムマシンの象徴として、これからも多くの人々に愛され続けるでしょう。

もう一度検索