トゥオモ・ユリプリ

トゥオモ・ユリプリ（Tuomo Sakari Ylipulli、1965年3月3日 - 2021年7月23日）は、フィンランドのロバニエミ出身の元スキージャンプ選手です。1983年から1988年にかけて国際大会で目覚ましい活躍を見せました。彼の兄は元ノルディック複合選手のユッカ・ユリプリ、弟は元スキージャンプ選手のライモ・ユリプリという、まさにスキー一家に育ちました。

ユリプリが国際舞台に初めて登場したのは1982年12月30日、スキージャンプ週間のオーベルストドルフ大会でした。デビュー戦でいきなり14位という好成績を収め、その才能の片鱗を見せつけました。

1983年には、フィンランドのクオピオで開催されたノルディックスキージュニア世界選手権で銅メダルを獲得し、若手選手としての地位を確立しました。その後も着実に実力を伸ばし、1986年にはオーストリアのバドミッテルンドルフで行われたスキーフライング世界選手権で自己最高の5位入賞を果たしました。

スキージャンプ・ワールドカップにおいては、1987年1月6日にビショフスホーフェンで唯一の勝利を飾りました。その他にも2位1回、3位2回と、表彰台の常連として活躍しました。

ユリプリのキャリアにおいて最も輝かしい瞬間の一つは、1988年のカルガリーオリンピックでの団体金メダル獲得でしょう。フィンランド代表チームの一員として、その才能をいかんなく発揮し、チームの勝利に大きく貢献しました。

さらに、ユリプリはノルディックスキー世界選手権でも2個の金メダルを獲得しており、その実績は非常に高く評価されています。

しかし、1987-1988シーズン限りで現役を引退し、惜しまれつつも競技の世界から身を引きました。その後は指導者として後進の育成に携わることはなく、静かに過ごしていたようです。

2021年7月23日、ユリプリは脳卒中のため急逝しました。56歳という若さでの死は、多くのスキーファンに衝撃を与えました。彼の功績は今もなお語り継がれており、フィンランドのスキージャンプ界に多大な影響を与えた人物として記憶されています。

トゥオモ・ユリプリは、その短い競技生活の中で数々の輝かしい実績を残し、フィンランドのスキージャンプ界に名を刻みました。彼の早すぎる死は惜しまれますが、その功績は永遠に語り継がれることでしょう。

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