トゥーストゥーピッドドッグス

『トゥーストゥーピッドドッグス』（原題：2 Stupid Dogs）は、1993年から1995年にかけてアメリカで放送された、ハンナ・バーベラ・カートゥーン制作によるテレビアニメシリーズです。日本ではカートゥーンネットワークで放映され、親しまれました。

この作品は、6～7分程度のショートストーリー3本立てというオムニバス形式で構成されており、そのうちの1本は『超秘密探偵クルクル』という短編が挟まれています。

主人公は、正反対の性格を持つ2匹の野良犬、リトルドッグとビッグドッグです。

リトルドッグは、ダックスフントのような体型をした小さな犬で、おしゃべりでお調子者。落ち着きがなく、何かと大騒ぎしたり、歌ったり踊ったりと、非常にアクティブな性格です。一方で、臆病な面もあり、そのギャップが笑いを誘います。得意技は早口言葉と早とちり。ボールや骨、そして何よりご飯が大好きです。一方で、猫や文字を読むことが苦手です。

一方のビッグドッグは、牧羊犬のような体型をした大きな犬。リトルドッグと比べると口数が少なく、比較的落ち着いて見えるものの、それは単に状況を理解していないだけかもしれません。いつもぼんやりとしており、食べ物を考えているか寝ているかのどちらかです。驚くべき大食漢で、何でも食べます。

この2匹の行く先々には、ハリウッドという人物が登場します。農家、カジノオーナー、デパート経営者など、登場するたびに異なる職業に就いており、いつもドタバタ劇に巻き込まれます。一見すると2匹を陥れようとしているように見えますが、実際は単なる変わり者である可能性が高いです。彼の口癖は「かわいいねホーント。だけど違ーう！」です。

その他にも、いじめられっ子のケニー・ファウラーなど、個性豊かなキャラクターが登場し、物語に彩りを添えています。ケニーは、ガキ大将のバズにいじめられていますが、鈍臭い性格ゆえ、同情を誘うような典型的ないじめられっ子像とは少し違います。内気で成績も悪く、先生にも目をつけられていますが、好きな女の子がいるものの、相手にされていないようです。

スタッフ陣も豪華です。ドノヴァン・クックが原作と監督を務め、マーク・サラセニがストーリーエディター、ボブ・オノラートがデザイン・スーパーバイザーとして参加しています。その他、多くのスタッフが制作に携わっており、彼らの高い技術力によって、魅力的なアニメーションが実現しています。

日本では、全エピソードのうち13話が放送されました。残りの13話は日本未公開となっています。この作品は、独特のユーモアのセンスと個性豊かなキャラクター、そしてテンポの良いストーリー展開が魅力で、多くの視聴者を惹きつけました。リトルドッグとビッグドッグの予想外の行動や、ハリウッドの奇行、そしてケニーの哀愁漂う姿など、見どころ満載の作品です。現在でも根強い人気を誇っており、多くのファンに愛されています。

もう一度検索