トゥームストーン (マーベル・コミック)

トゥームストーン （Tombstone）

トゥームストーンは、スパイダーマンシリーズにおける著名なスーパーヴィランの一人です。彼の本名はロニー・トンプソン・リンカーン（Lonnie Thompson Lincoln）で、アメリカにおいて非常に危険な殺人鬼として知られています。1988年に発行された「Web of Spider-Man」第36号で初めて姿を現し、それ以降何度もスパイダーマンと対峙してきました。

生い立ちと経歴

トゥームストーンは先天的なアルビニズムを持ち、ニューヨークのハーレムに位置するアルビノ専用の居住区で育ちました。彼はその幼少期にいじめに遭い、孤独を好む性格が形成されました。この孤独な環境の中で、自身の暴力への適性に目覚め、やがて他人に対して脅威となる存在へと変貌を遂げます。彼の唯一の友人の一人であるロビー・ロバートソン（後のデイリー・ビューグル紙の編集長）は、学生新聞の記事によりロニーの過去を明るみに出します。これが原因で彼はロバートソンを脅迫し始め、後に彼はその影に悩まされることになります。

高校卒業後、ロニーは犯罪者としての人生を歩み始めました。彼はタフなストリートファイターとして名を馳せる一方で、さらなる恐怖を与えるために自らの歯を尖らせることを選びます。彼はトゥームストーンという名で知られるようになり、周囲でもっとも恐れられる殺し屋としての評判を築いていきます。

中でも、フィラデルフィアでの密告者を殺すシーンを目撃されたことが、彼の過去の同級生であるロバートソンを再び脅迫する契機となりました。ロバートソンは家族を連れ、フィラデルフィアからニューヨークに逃れるも、トゥームストーンに狙われる事態に。だが、救いの手を差し伸べたのがスパイダーマンでした。彼の介入によってロバートソンは命を救われましたが、その後もトゥームストーンの脅威は続きます。

2005年には、トゥームストーンはグリーンゴブリンやエレクトロと共に、新たな犯罪組織「シニスター・トゥエルブ」を結成しました。このグループは、スーパーヒーローに対抗するための悪のスーパーヒーローチームとして活動を始めます。

能力

トゥームストーンには、以下のような超人的な能力があります。

• - 超人的なパワー: 彼は大人の男性を軽々と持ち上げられるほどの怪力を誇ります。
• - 超人的な反射神経: 近距離からの銃弾を回避できる能力を持ちます。
• - 超人的な皮膚: 彼の皮膚は銃弾を弾くほど硬く、極停止の高温や電流にも耐えることができる特性を持っています。
• - 戦闘能力: トゥームストーンは、強力な打撃力や遠投力、さらには絞殺を得意とし、主に素手で戦いますが、銃火器の扱いにも長けています。

映像化

彼は映画やアニメ、ゲームなどさまざまなメディアで描かれています。

• - 映画: 2018年の『スパイダーマン:スパイダーバース』で声がマーヴィン・“クロンドン”・ジョーンズ三世によって担当されており、日本語吹替は鶴岡聡が演じました。
• - アニメ: 1990年代の『スパイダーマン』ではドリアン・ヘアウッドが声を担当し、その吹き替えは佐々木誠二が務めました。また、『スペクタキュラー・スパイダーマン』ではビッグマンとしても活動し、声の担当はキース・デイヴィッドとケビン・マイケル・リチャードソンでした。
• - ゲーム: PlayStation 4の『Marvel's Spider-Man』やPlayStation 5の続編『Marvel's Spider-Man 2』にも登場し、コーリー・ジョーンズが声を担当しています。日本語吹替は乃村健次が担当しました。

トゥームストーンはその特異な背景、恐ろしい能力、映像メディアにおける多様な描かれ方から、スパイダーマンシリーズにおける重要なヴィランとされています。

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