トゥールーズ・ストリート

ドゥービー・ブラザーズ - トゥールーズ・ストリート

『トゥールーズ・ストリート』（Toulouse Street）は、アメリカのロックバンド、ドゥービー・ブラザーズが1972年にリリースした2枚目のスタジオアルバムです。本作は、バンドの音楽性をさらに進化させ、商業的な成功への足がかりとなった重要な作品として知られています。

解説

本作では、マイケル・ホサックが加入し、バンドはツイン・ドラム編成となりました。このツイン・ドラム体制は、ドゥービー・ブラザーズのサウンドに独特の厚みとダイナミズムをもたらし、以降の彼らの音楽的な特徴の一つとなりました。また、デイヴ・ショグレンの脱退に伴い、タイラン・ポーターが加入し、新たなラインナップでの制作となりました。しかし、ショグレンも一部楽曲のレコーディングには参加しています。

アルバムはBillboard 200で最高21位を記録し、バンドにとって初のチャートイン作品となりました。シングルカットされた「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」は全米11位、「希望の炎」は全米35位と、いずれもヒットを記録しました。

収録曲

特筆がない限り、トム・ジョンストンが作曲を担当。

1. リッスン・トゥ・ザ・ミュージック - "Listen to the Music" - 4:44
2. ロッキン・ダウン・ザ・ハイウェイ - "Rockin' Down the Highway" - 3:18
3. ママロイ - "Mamaloi" (Patrick Simmons) - 2:28
4. トゥールーズ・ストリート - "Toulouse Street" (P. Simmons) - 3:20
5. コットン・マウス - "Cotton Mouth" (Jimmy Seals, Dash Crofts) - 3:44
6. ドント・スタート・ミー・トゥ・トーキン - "Don't Start Me to Talkin'" (Sonny Boy Williamson) - 2:41
7. 希望の炎 - "Jesus Is Just Alright" (Arthur Reid Reynolds) - 4:33
8. ホワイト・サン - "White Sun" - 2:28
9. ディサイプル - "Disciple" - 6:42
10. スネイク・マン - "Snake Man" - 1:35

参加ミュージシャン

トム・ジョンストン - ボーカル、ギター
パトリック・シモンズ - ボーカル、ギター
タイラン・ポーター - ボーカル、ベース
ジョン・ハートマン - ドラムス、パーカッション
マイケル・ホサック - ドラムス

アディショナル・ミュージシャン

ビル・ペイン - ピアノ、オルガン
デイヴ・ショグレン - ギター、ベース(#4)、ボーカル(#8)
Jerry Jumonville - サックス
Jon Robert Smith - サックス
Joe Lane Davis - サックス
* Sherman Marshall Cyr - トランペット

評価と影響

『トゥールーズ・ストリート』は、ドゥービー・ブラザーズの音楽的な多様性と、より洗練されたサウンドへの移行を示す作品として評価されています。特に、「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」は、彼らの代表曲の一つとして、現在でも広く親しまれています。また、アルバム全体を通して、ロック、カントリー、ブルースなど、様々な音楽的要素が融合されており、彼らの音楽的な幅広さを示しています。

このアルバムの成功は、ドゥービー・ブラザーズがその後のキャリアを築く上で、非常に重要な役割を果たしました。彼らは、このアルバムを機に、より多くのファンを獲得し、アメリカを代表するロックバンドとしての地位を確立していきました。

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