トニー・ウォルターズ

アンソニー・ジョン・ウォルターズ：守備で光を放った捕手の軌跡

アンソニー・ジョン・ウォルターズ（Anthony John Wolters, 1992年6月9日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロ野球選手。主に捕手として活躍し、右投左打であった。

プロ入りからインディアンス傘下時代

2010年のMLBドラフトでクリーブランド・インディアンスから3巡目指名を受け、プロの道を歩み始める。当初は遊撃手としての才能を見込まれていた。ルーキー級でのデビュー後、着実にステップアップ。A-級では打率.292、19盗塁を記録するなど、走攻守にわたる活躍を見せた。

2013年、ウォルターズは捕手への転向を決意。新たな挑戦が始まった。A+級でのプレーを続けながら、捕手としてのスキルを磨き、アリゾナ・フォールリーグにも参加。

2014年にはAA級へ昇格。守備面での成長を見せ、オフには40人枠入りを果たし、メジャー昇格への期待が高まった。

ロッキーズ時代：メジャーデビューと活躍

2016年、コロラド・ロッキーズへ移籍。開幕をメジャーで迎え、4月にはメジャーデビューを果たした。初先発出場となった試合で初安打を記録。71試合に出場し、打率.259、盗塁阻止率.308と、攻守にわたってチームに貢献した。

2017年は、捕手陣最多の83試合に出場。盗塁阻止率.389を記録するなど、守備面での貢献が光った。

2018年は打撃で苦しんだものの、守備指標では高い数値を記録。FRM+9.6、Def+14.8、DRS+12と、守備における貢献度は依然として高かった。

2019年は自己最多の121試合に出場。打率.262を記録し、DRSではリーグ3位となる+8を記録した。

2020年は年俸調停を行った末に契約合意。しかし、オフにノンテンダーFAとなった。

カブス、ドジャース、ツインズ時代

2021年はカブスと契約するも、度重なるDFAを経てマイナーへ降格。その後、ドジャース、ツインズと渡り歩くも、メジャーでの出場機会は限られた。

引退と指導者への転身

2024年、ウォルターズは現役引退を発表。同時に、古巣であるロッキーズ傘下のルーキー級チームでコーチを務めることを明らかにした。

プレースタイル

ウォルターズは、通算盗塁阻止率が3割を超えるなど、守備型の捕手として評価が高い。特に、2019年シーズンにはリーグ最多捕殺を記録するなど、その守備力は際立っていた。一方で、打撃はMLB通算7本塁打と、課題も残した。

アンソニー・ジョン・ウォルターズは、堅実な守備でチームを支え、メジャーの舞台で確かな足跡を残した。引退後は指導者として、次世代の育成に貢献することが期待される。

もう一度検索