トニー・カッコ

トニー・カッコ（Tony Kakko、本名 Toni Kristian Kakko, 1975年5月16日 - ）は、フィンランド、ケミ出身のミュージシャンであり、主にソナタ・アークティカのボーカリストとして知られています。彼はバンドの創設者の一人であり、初期にはキーボーディストも兼任していました。

1996年に、ソナタ・アークティカの前身であるTricky Beansを結成。当初はキーボードとボーカルの両方を担当していましたが、デビュー・アルバム『エクリプティカ』の発表後、ミッコ・ハルキンがキーボーディストとして加入したことで、ボーカルに専念することになりました。しかし、作曲においては中心的な役割を果たし続けており、彼の音楽性はクイーン、ストラトヴァリウス、ナイトウィッシュといったバンドからの影響を受けていると語られています。

特にナイトウィッシュの創設者であるツォーマス・ホロパイネンとは親交が深く、彼の作品にも度々ゲスト参加しています。例えば、ナイトウィッシュのEP『オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ』に収録された「アストラル・ロマンス」のリメイクではリード・ボーカルを、同じEPのタイトル曲「オーヴァー・ザ・ヒルズ・アンド・ファー・アウェイ」ではコーラスを担当しています。また、アルバム『フロム・ウィッシュ・トゥ・エタニティ』に収録された「ビューティ・アンド・ザ・ビースト」では、当時のナイトウィッシュのボーカリストであったターヤ・トゥルネンとデュエットを披露し、その歌唱力が高く評価されました。

2007年には、ニュークリア・ブラスト設立20周年を記念して結成されたプロジェクト、ニュークリア・ブラスト・オールスターズにも参加し、幅広い音楽活動を展開しています。

トニー・カッコは、ソナタ・アークティカの音楽性の中核を担う存在であり、彼の作曲能力と表現力豊かなボーカルは、バンドのサウンドを特徴づける重要な要素となっています。また、他のアーティストとのコラボレーションも積極的に行っており、その音楽的な才能は多岐にわたることが伺えます。

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