トブルク (コルベット)

トブルク（Tobruk, C411）

トブルクはリビア海軍に所属するコルベットであり、その設計はイギリスのヴォスパー社が手がけたMk.1コルベットを基にしています。この艦船は、開発途上国への艦船輸出を目的として1960年代に登場し、特にリビアのニーズに合わせて特注された砲艦仕様です。

来歴

1960年8月、ヴォスパー社は旧イギリス植民地をはじめとする開発途上国への艦艇輸出事業を推進するため、政府からの後援を受けるための交渉を開始しました。この取り組みの一環として、最初にガーナ海軍がMk.1コルベットを2隻発注し、これにより1964年からクロマンツェ級コルベットが就役することとなります。続いて、リビア海軍からも砲艦仕様のコルベットが発注され、これがトブルクという艦名で知られることになります。

設計

トブルクは、ヴォスパーMk.1コルベットのモジュール化された設計を使用しており、これによりさまざまなバリエーションが可能で、汎用型、魚雷艇型、練習艦型、哨戒艦型がファミリーとして展開されています。基本的な船体設計は前述のクロマンツェ級に類似していますが、トブルクでは、より高い運動性能を追求するためにフィンスタビライザーが搭載されています。この機能により、艦の安定性が向上し、さまざまな作戦に対応できる能力が強化されています。

居住区には、迎賓艇としての任務も考慮され、充実した艤装が施されています。空調システムが備えられており、乗員の快適性も大切にされています。機関部には、出力を抑えたパクスマン・ベンチュラ16 YJCMディーゼルエンジンが搭載されており、先行モデルに比べて効率的な運用を可能にしています。

参考文献

トブルクに関する情報は、いくつかの信頼できる文献から得られています。ノーマン・フリードマンの『British Destroyers & Frigates - The Second World War & After』や、ロバート・ガーディナーの『Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995』、ジョン・E・ムーアの『Jane's Fighting Ships 1974-1975』といった著作がその例です。これらの書籍には、トブルクを含む多くの艦船の設計や運用に関する詳細な情報が掲載されています。

関連項目

* リビア海軍艦艇一覧

トブルクは、リビア海軍における重要な艦艇であり、海上戦力の向上に寄与している存在です。

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