トマティーナ

ラ・トマティーナ

ラ・トマティーナ（La Tomatina）は、毎年8月の最終水曜日にスペインのバレンシア州ブニョールで開催される収穫祭です。この祭りは、世界中から多くの人々が訪れ、トマトを用いて激しい投げ合いを行うことで知られています。日本では「トマト祭り」として親しまれています。

祭りの流れ

祭りは、前夜祭からスタートします。街を彩るイルミネーションや屋台、移動遊園地で賑わい、住民や観光客は酒を飲み、踊り明かします。周囲の家々は、祭りの影響を受けないよう壁をビニールシートで覆います。

パロ・ハボン

ラ・トマティーナの初めに行われる「パロ・ハボン」は、滑りやすくした棒に生ハムを結びつけ、多くの人がそれを取りにいくイベントです。成功者はその日の「英雄」とされます。この瞬間、周囲から大掛かりな水の演出が行われ、祭りの雰囲気を一層盛り上げます。トマトが投げられるのはこのイベントの後です。

トマト投げ

パロ・ハボンの後、役場の合図によりトマト投げが始まります。トラックから次々とトマトが投げられ、参加者は互いにトマトを投げ合います。街はすぐにトマトまみれになり、楽しみながらも安全面に気を配るため、いくつかのルールが設けられています。例えば、ガラス瓶の持ち込み禁止や、他人の衣服を破らないことなどです。特に目を保護するため、ゴーグルの着用が推奨されるのも特徴です。

トマト投げ終了

祭りは約1時間続き、号砲が響くと終了となります。参加者は街の各所で用意された水で体を洗い流し、通行人にも水をかける親切な住人がいます。街はトマトの痕跡も残らない状態に清掃され、トマティーナは幕を閉じます。

歴史

トマティーナの起源は1940年代半ばにさかのぼりますが、その詳しい起源は不明です。一説では、野菜売りのスタンド前での喧嘩から始まったとも言われています。祭りは当初から地元の人々に愛されていましたが、1950年代に一度禁止されるなどの波乱もありました。最終的には、1959年から正式なルールが設けられ、現在の形に成長していきました。

現在では毎年数万人が参加し、国際的なイベントとして認知されています。さらに、アメリカやコロンビアなどでも類似のイベントが行われており、ラ・トマティーナは他国の祭りにも影響を与えています。

まとめ

ラ・トマティーナは、ただの祭りではなく、毎年多くの人がトマトを通じてつながるイベントです。観光客にとっては一生の思い出となる体験であり、この独特の文化は多くの人々に愛されています。次回、ぜひその目で楽しんでみてはいかがでしょうか。

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