トマーシュ・ヴァツリーク

トマーシュ・ヴァツリーク（Tomáš Vaclík）は、1989年3月29日生まれ、チェコ・オストラヴァ出身のサッカー選手です。現在はボアヴィスタに所属し、ポジションはゴールキーパーを務めています。チェコ代表としても長年活躍しています。

クラブ経歴

ヴァツリークは、2007/08シーズンにFCヴィートコヴィツェでプロキャリアをスタートさせました。2年間で33試合に出場した後、2011年にFKヴィクトリア・ジシュコフを経て、名門ACスパルタ・プラハへ移籍しました。

2014年5月には、スイスの強豪FCバーゼルへ移籍。ここでは、正GKとしてチームを支え、2016年4月には契約を2021年6月まで延長しました。バーゼルでは、リーグ3連覇（2014-15, 2015-16, 2016-17）やスイス・カップ優勝（2016-17）を経験するなど、数々のタイトル獲得に貢献しました。

2018年7月6日、スペインのセビージャFCへ移籍。当初は正GK不在という状況もあり、すぐにレギュラーの座を掴みました。その後2シーズンに渡り、守護神として公式戦86試合に出場。チームの信頼を得ました。しかし、2019-20シーズンの終盤に膝の怪我で離脱。控えGKの活躍により、2020-21シーズンは出場機会が減少し、リーグ戦5試合の出場に留まりました。

2021年7月13日、ギリシャのオリンピアコスFCへ移籍。ヴァツリークはオリンピアコス史上初のチェコ人選手となりました。ここでは、ギリシャ・スーパーリーグ優勝（2021-22）を経験しています。

2023年1月31日、イングランドのハダースフィールド・タウンFCへ移籍。そして2024年2月13日、スペイン2部のアルバセテ・バロンピエへフリーで移籍し、2023-24シーズン終了までの短期契約を結びました。

代表経歴

ヴァツリークは、2005年からU-16チェコ代表を始め、各アンダー世代の代表チームでプレーしてきました。2009年からはU-21チェコ代表に選出され、2011年のUEFA U-21欧州選手権では4位となり、ロンドンオリンピック出場を逃しましたが、U-21オールスターチームに選出されるなど、その実力は高く評価されました。

2012年11月14日のスロバキア戦で、チェコ代表デビューを果たしました。2016年には、UEFA EURO 2016の最終登録メンバーにも選出されています。

代表デビューから4年間は、長年チェコ代表の守護神を務めたペトル・チェフの控えという立場でしたが、チェフの代表引退後、正GKに昇格。2021年開催のUEFA EURO 2020では、正守護神として全試合に出場し、ラウンド16では、それまで8ゴールを記録していたオランダ代表を無失点に抑え、チームを2大会ぶりのベスト8進出に導きました。

タイトル

ACスパルタ・プラハ
チェコ1部リーグ：1回 (2013-14)

FCバーゼル
スーパーリーグ：3回 (2014-15, 2015-16, 2016-17)
スイス・カップ：1回 (2016-17)

セビージャFC
UEFAヨーロッパリーグ：1回 (2019-20)

オリンピアコスFC
* ギリシャ・スーパーリーグ：1回 (2021-22)

ヴァツリークは、豊富な経験と実績を持つゴールキーパーとして、これからも更なる活躍が期待されています。

もう一度検索