トヨタ・ヴェンザ

トヨタ ヴェンザ (VENZA)

トヨタ自動車が主に北米地域で販売していた中型クロスオーバーSUV、ヴェンザについて解説します。

初代 (2008年 - 2017年)

2008年の北米国際オートショーで発表されたヴェンザは、2005年の同ショーで公開されたFT-SXコンセプトの市販モデルでした。外観やコンセプトはマークXジオに似ていましたが、プラットフォームを含め全くの別物で、5人乗り仕様のみが提供されました。

開発はミシガン州のトヨタテクニカルセンター(TTC)が主体となり、スタイリングは南カリフォルニアのCALTYが担当。製造はケンタッキー州のトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー(TMMK)で行われました。

プラットフォームはカムリをベースとし、エンジンは1AR-FE型 2.7L 直4と2GR-FE型 3.5L V6の2種類をラインナップ。ヴェンザはARエンジンを最初に搭載した車種です。

2012年4月にはニューヨーク国際オートショーでフェイスリフトを受け、2013年モデルとして発表。同年11月から韓国、2013年4月からはロシアとウクライナへの輸出も開始されました。

2015年6月にアメリカ合衆国向けの製造を終了し、後継車としてハイランダーおよびRAV4ハイブリッドが位置づけられました。カナダ等への輸出向け製造は継続されましたが、2017年12月にカナダでの販売も終了し、9年の歴史に幕を閉じました。

2代目 (北米仕様: 2020年 - 2024年、中国仕様: 2021年 - )

北米仕様

2020年、4代目ハリアー(8#型)のアメリカ向けモデルとして、3年ぶりにヴェンザが復活しました。RAV4とハイランダーの中間に位置づけられ、4代目ハリアー(AXUH85型)をベースとするため、全長と全幅が先代より若干コンパクトになっています。パワートレインは全グレードでハイブリッド+AWDのみの設定となり、日本仕様のハリアーに設定のあるガソリン車やFF車の設定はありません。2024年モデルを最後に北米での販売を終了し、後継車はクラウン・シグニア(日本名クラウンエステート)となりました。

生産はトヨタ自動車高岡工場(愛知県)で行われました。

中国仕様 (広汽トヨタ)

2021年11月19日、トヨタ自動車と広州汽車集団との合弁会社である広汽トヨタ自動車が、ヴェンザを世界初公開しました。

TNGAプラットフォームを採用し、トヨタマークを中心にフロントフェイスの中央部分が突き出すような独自のフロントフェイスを採用。内装には調光パノラマルーフなどの快適装備が採用され、防音材の積極採用や厚みのある窓ガラスにより、静粛性にも優れています。パワーユニットは2リッターガソリン仕様と2.5リッターガソリン+モーターのハイブリッド仕様を設定。駆動方式は、ガソリン仕様とハイブリッド仕様にそれぞれ2WDと4WD(ハイブリッドはE-Four)が設定されます。グレード展開はガソリン仕様で3グレード、ハイブリッド仕様で3グレードの計6グレードが展開され、現地での価格は21万6800元から30万3800元です。



関連項目

トヨタ・ハリアー

外部リンク

Toyota Venza official U.S. site

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