トランポリン

トランポリンとは

トランポリンは、四角形または丸形のフレームに強靭な布を張り、その布をゴムやスプリングなどで固定した運動用の器具です。この器具の上で跳躍を繰り返すことで、利用者は高く飛び上がることができ、通常の跳躍の数倍に達する高さを得ることが可能です。

歴史

トランポリンの起源は中世ヨーロッパのサーカスにさかのぼるとされています。サーカスの芸人Du-Trampolinが安全ネットを発想の元に考案したのが始まりと言われています。初期のトランポリンは、スポーツというよりも遊びの要素が強く、主にサーカスで使われていました。

第二次世界大戦中、アメリカにおいてはパイロットの訓練で空中の感覚を養うために利用されました。その後、アメリカの体操選手であるジョージ・ニッセンがトランポリンをスポーツとして普及させ、1960年代に爆発的な人気を博しました。日本には1959年に紹介され、以降各地にトランポリン施設が誕生しました。ただし、アメリカではトランポリンによる怪我が相次いだため、ブームは一時的に下火となりました。この経験を経て、トランポリンは欧州で競技スポーツとして確立されていきました。

構造

トランポリンの構成部品には、スチール製の「フレーム」と、布の部分である「ベッド」があります。ベッドは多数のゴムやスプリングを使用してフレームに固定されており、跳躍時には弾力による反発力を発生させます。フレームの上部には安全のために「フレームパッド」が置かれ、トランポリンは折りたたみ可能なデザインも特徴です。

サイズ

トランポリンには、体操競技で使う長方形のフレームと、家庭用の丸いフレームがあります。サイズはスモールサイズ（約3m×1.5m）、ミドルサイズ（約3.6m×1.8m）、ラージサイズ（約4.3m×2.1m、公式競技用）など多様です。

跳び方

基本的な跳び方は直立した姿勢から膝を曲げずに高く跳躍する方法です。この状態で繰り返し跳ぶことで、徐々に跳躍の高さが増します。手を上げたり左右に動かすことでバランスを取ります。さまざまな技（例：膝落ち、腰落ち、捻り跳びなど）を組み合わせた演技がトランポリン競技では行われます。着地時は膝を曲げ、反発力を吸収しながらバランスを保つことが求められます。

注意点

トランポリンを使用する際は、高さがあるためにバランスを崩すと危険なため、十分な注意が必要です。跳躍はできるだけベッド中央で行い、指導者や補助者の監督の下で行うことが推奨されます。

各種トランポリン

競技トランポリン

個人で演技を行う競技や、2人1組で同時に演技するシンクロナイズド競技などが行われています。オリンピックでは2000年から競技種目として採用されています。

トランポビクス

日本発のニュースポーツであり、小型のミニトランポリンでエアロビクスを組み合わせたトレーニングです。ジョグと呼ばれる円形のトランポリンを用いて行い、1985年に日本トランポビクス協会が発足しました。

レクリエーショントランポリン

体を動かして楽しむために設計されており、靴下を履いて行います。一般の体育館や学校、遊園地でもトランポリン教室や遊び場が設けられています。日本体操協会が実施するバッヂテストもあります。

その他の情報

トランポリンを設置した遊戯施設での事故が続発していることが報告されています。事故を防ぐためには定期的な指導、監視が求められ、大きな問題となっています。

安全に楽しむためには、適切な指導のもとでトランポリンを使用し、その特性を理解することが重要です。

出典

• - セノー株式会社
• - 日本トランポリン協会

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