トリート

トリート（Treat）: スウェーデンのハードロックの歴史

トリートは1983年にスウェーデンの首都ストックホルムで結成されたハードロックバンドです。彼らの音楽は、スウェーデンのロックシーンにおいて重要な役割を果たしてきました。初期メンバーはロバート・アーンルンド、アンダース・ヴィクストロム、レイフ・リリグレン、マッツ・ダールベリ、トーマス・リンドの5人で構成されていました。

結成から解散まで（1983年 - 1993年）

トリートは、結成から初期の数年で確固たる地位を築いていきました。1984年に新メンバーのケン・シヴァートソンが加入すると、彼らはシングル「Too Wild」でデビューを果たしました。1985年にはデビューアルバム『スクラッチ・アンド・バイト』を発表し、続くツアーを通じてその名を広めましたが、マッツ・ダールベリが脱退し、レイフ・スンディンが後任として加入します。

1986年には2枚目のアルバム『プレジャー・プリンシプル』を発表し、さらなる成功を収めました。1987年、元シックス・フィート・アンダーのドラマー、ジェイミー・ボーガーが加入し、3枚目のアルバム『ドリームハンター』をリリース。このアルバムからは「World of Promises」がシングルとしてヒットし、ツアーも大成功を収めました。

しかし、次第にメンバーの脱退が相次ぎ、リリグレンとシヴァートソンがバンドを去った後は、ヨアキム・ラーションとパトリック・アッペルグレンを新たに迎えました。そして1991年、4枚目のアルバム『オーガナイズド・クライム』を発表し、1990年には初の日本公演も実施しました。1990年代に入ると、シーンの変化に苦しみつつ、新作を制作しますが、ロバート・アーンルンドがグランジへの流れに反発し脱退。その後、マッツ・レヴィンが加入するも、1992年にリリースしたアルバム『トリート』は期待されたほどの評価を得られず、バンドは解散を決定します。

再結成から現在まで（2006年 - ）

トリートは2006年に再結成を発表し、当時のメンバーからラーションを外しナリー・ポールソンが加入するという新たな体制を整えました。これに伴い新曲2曲を収録したベスト・アルバム『ウェポンズ・オブ・チョイス 1984-2006』がリリースされ、さらなる活動へと踏み出しました。2010年には18年ぶりのスタジオアルバム『クーデ・グラー~最後の一撃』を発表し、再び注目を集めました。

2012年にはナリー・ポールソンが脱退し、フレドリック・トマンダーが加入。バンドはライヴ活動を行っていましたが、2013年には再び解散を発表しました。しかし、解散後もライヴのオファーが相次ぎ、その中で2016年に7枚目のアルバム『ゴースト・オブ・グレイスランド』をリリースします。

その後もトリートは精力的に活動を続け、2018年には8枚目のアルバム『TUNGUSKA』を発表し、その後の来日公演も大いに盛況でした。2022年4月8日には新たなアルバム『THE ENDGAME』をリリースし、母国スウェーデンのチャートで10位以内のヒットを記録しました。

メンバー

現在のメンバーには、ボーカルのロバート・アーンルンド、ギターのアンダース・ヴィクストロム、ドラマーのジェイミー・ボーガー、キーボードのパトリック・アッペルグレン、ベースのナリー・ポールソンが含まれています。トリートの音楽は、長い歴史を持ちながらも、現在も進化を続けています。彼らの活躍は、スウェーデンのハードロックシーンに欠かせない存在であることを物語っています。

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