トレマーズ3

『トレマーズ3：バック・トゥ・パーフェクション』（2001年）は、人気モンスターパニックシリーズの第3作目となるオリジナルビデオ作品です。監督はブレント・マドック、出演はマイケル・グロス、シャーロット・スチュワート、アリアナ・リチャーズら。前作から11年後、バート・ガンマーはアルゼンチンでのシュリーカー退治を終え、故郷パーフェクションに戻ってきます。

しかし、故郷はかつての姿とは変わっていました。グラボイドを観光資源として利用しようという動きがある一方、メルビンという人物が土地の買収を進め、町を再開発しようとしていたのです。そんな中、新たな住人ジャックは、ビュフォードと共にグラボイドの偽体験ツアーを運営していましたが、本物のグラボイドの襲撃を受け、ビュフォードと観光客が犠牲になります。

バートは自身の警戒網でグラボイドの襲来を察知し、再びグラボイド狩りを開始しようとしますが、内務省のスタトラー捜査官らに阻止されます。スタトラーたちはグラボイドを絶滅危惧種とみなし、捕獲を試みますが失敗。ジャックの提案により、1体捕獲、残りは駆除という条件でバートは協力することになります。

バートとジャックはグラボイドを誘き寄せようとしますが、バートは油断からグラボイドに襲われ、体内へ侵入されてしまいます。しかし、バートは機転を利かせ、グラボイドを自宅に誘導。事前に埋め込んであったコンクリートの壁にグラボイドを激突させ、生還します。

その後、バート、ジャック、ジョディ、ミゲルは残りのグラボイドを探しますが、重傷を負ったメルリス博士から衝撃的な事実を聞かされます。グラボイドの一部がシュリーカーへと変態し、捜査官たちは全滅したというのです。そして、さらに強力な突然変異体、エル・ブランコが現れます。

4人はエル・ブランコをかわしながらシュリーカーの痕跡を辿りますが、そこには抜け殻だけが残されていました。シュリーカーは飛行能力を持つアスブラスターへと進化を遂げていたのです。ミゲルはアスブラスターの犠牲となり、残された3人はナンシー、ミンディと共にアスブラスターに対抗します。

激しい攻防の末、バートは爆薬を用いてアスブラスターを爆殺しますが、ナンシーからの連絡で、アスブラスターは捕獲され、満腹になると睡眠状態になることが判明します。しかし、バートの大切なMRE（非常食）は爆破で失われてしまいました。

3人は廃棄物処理場へ逃げ込み、廃材を利用してアスブラスターに対抗できる武器を開発、アスブラスターを撃退することに成功します。しかし、エル・ブランコが再び出現し、バートは窮地に陥ります。

ジャックの機転で、バートの超音波腕時計がエル・ブランコの注意を引くことを利用し、アスブラスターをエル・ブランコに食べさせ、危機を脱します。騒動後、ナンシーは捕獲したアスブラスターを高値で売却し、ミンディの学費を確保。ジャックとジョディは親密になります。メルビンはバートに土地売却を迫りますが、エル・ブランコが生息するパーフェクションは保護区に指定されることを告げられます。最後にエル・ブランコが現れ、バートはメルビンを置き去りにして町へ帰っていくのでした。

本作では、シリーズ初となるCGI技術がグラボイドの一部に用いられています。また、前作で使用されたCGIは、ソフトウェアの互換性の問題で再利用できませんでした。Rotten Tomatoesでの批評家の支持率は67％と、一定の評価を得ています。AMC Movie Guideは、キャラクターへの愛情とユーモアを評価しつつも、製作費の削減や、いくつかのジョークのリサイクル、そして物足りないクライマックスを指摘しています。しかし全体的には鑑賞に値する作品だと結論付けています。

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