ルルティアの6枚目の
シングル「トロイメライ」は、
2003年11月29日、東芝EMIよりリリースされました。この楽曲は、
ルルティアにとって初の
アニメソング起用という点で大きな意味を持ちます。
テレビ東京系アニメ『ポポロクロイス』のオープニングテーマとして使用されたことに加え、アニメの放送時間帯に積極的にテレビスポットが放送されたことで、高い注目を集めました。
その結果、
オリコンチャートでは発売翌週に55位を記録。これは、
ルルティア自身の
オリコンチャートにおける最高順位となり、彼女の知名度向上に大きく貢献しました。
CDには、表題曲「トロイメライ」に加え、アニメ『ポポロクロイス』のエンディングテーマ「月千一夜」が収録されています。「トロイメライ」は、ドイツ語で「夢」を意味するタイトル通り、美しく切ない
バラードナンバーです。同曲は、
ルルティアのオフィシャルサイトやポッドキャスティングで配信されている
インターネットラジオ『RURUTIA Planet』でも、毎回オープニングとエンディングで使用され、ファンの間ではおなじみの楽曲となっています。また、「トロイメライ」は、映画『人魚姫と王子』の挿入歌としても使用されました。
一方、「月千一夜」は、「トロイメライ」とは対照的な、アラビアンナイトを思わせるエキゾチックなサウンドが特徴です。楽曲中には男性コーラスも起用されており、楽曲に深みを与えています。両楽曲とも、
作詞・
作曲は
ルルティア自身が行い、編曲は
ルルティアと佐藤鷹氏によって手がけられています。
さらに、この
シングルはCD-EXTRA仕様となっており、「トロイメライ」のプロモーションビデオが収録されています。PIPPIN制作、
窪田崇氏による監督・脚本で制作されたこのプロモーションビデオは、楽曲の世界観を表現したストーリー仕立てになっており、楽曲の歌詞と深くリンクした内容となっています。出演は小林俊氏と的場邦子氏。注目すべきは、このプロモーションビデオが、アニメ『ポポロクロイス』DVD第1巻の特典映像としても収録された点です。これは、
ルルティアのプロモーションビデオが初めて映像作品として収録された事例となりました。
また、このプロモーションビデオの監督を務めた
窪田崇氏は、「トロイメライ」の映像化が初めての監督作品であり、この経験が以降の数々のメディア作品における楽曲起用へと繋がっていきました。
「トロイメライ」は、アニメタイアップ、
オリコンチャートでの好成績、そして独自のCD-EXTRA仕様など、多くの要素が複雑に絡み合い、
ルルティアの音楽キャリアにおいて重要な一曲として位置づけられています。この
シングルは、単なる楽曲のリリースを超え、映像作品との連携、ラジオ番組との連動など、多角的な展開を見せた、戦略的な作品であったと言えるでしょう。