トロットスター

トロットスター：短距離界の超新星とその生涯

1996年5月11日生まれの競走馬、トロットスター（欧字名: Trot Star）。2015年1月15日にその生涯を閉じましたが、日本の競馬史に名を刻む活躍を見せました。

華麗なる競走馬時代

1999年2月20日、初勝利を飾ると、2000年暮れにはCBC賞（GII）を制覇。ブラックホークやマイネルラヴといった強豪を破り、重賞初制覇を果たすと共に、所属していた中野栄治厩舎にとっても初の重賞制覇となりました。

2001年は、さらにその実力を証明する年となりました。シルクロードステークス（GIII）を制し3連勝で勢いに乗ると、高松宮記念（GI）ではダイタクヤマトやブラックホークを抑え、単勝1番人気に応える勝利を収めました。前年の9着からの見事な復活劇で、GI初制覇を成し遂げました。

続く安田記念（GI）では14着と大敗を喫しましたが、4ヶ月の休養を経て迎えたスプリンターズステークス（GI）では、4番人気ながら、混戦を制し見事勝利を収めました。1分7秒0という勝ちタイムは、従来のレコードを0.1秒更新するものでした。

これらの活躍が評価され、2002年1月にはJRA賞最優秀短距離馬に選出されました。2003年1月31日、JRAの馬名登録を抹消され、現役を引退しました。

種牡馬としての歩み

引退後は、日高スタリオンステーションで種牡馬として活躍しました。2年間日本で供用された後、2005年には韓国のイム・クァンホ氏に購入され、済州・松岳牧場で種牡馬生活を送ることとなりました。種付け頭数は年間10頭以下と多くはありませんでしたが、2007年には初年度産駒のクオンが中央競馬で勝利を収めるなど、その遺伝子は受け継がれていきました。2015年1月15日、韓国にて死亡しました。

意外な誕生秘話

実は、トロットスターの本来の父親はシンボリルドルフとなる予定でした。しかし、種付けの際に母馬のカルメンシータが暴れたため、種付けが失敗に終わりました。そのため、代役として選ばれたのが、テクニシャンとして評判の高かったダミスターでした。ダミスターとの間に生まれたのが、後の短距離界のスター、トロットスターだったのです。

まとめ

トロットスターは、短い競走生活の中で、数々の栄光を掴みました。その輝かしい戦績は、日本の競馬史に刻まれるだけでなく、多くのファンに感動と興奮を与え続けました。また、種牡馬としても、その血統は後世に受け継がれています。短距離界の超新星と呼ばれたトロットスターの生涯は、私たちに多くの夢と感動を与えてくれる、忘れられない物語として語り継がれることでしょう。

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