トーマス・ヌコノ

トーマス・ヌコノ：カメルーンの伝説的ゴールキーパー

トーマス・ヌコノ（Thomas N'kono, 1955年7月20日 - ）は、カメルーン出身の元サッカー選手、サッカー指導者。ポジションはゴールキーパー。

選手としての輝かしいキャリア

ヌコノは、1982年のスペインW杯、1990年のイタリアW杯にカメルーン代表の正GKとして出場し、その名を世界に轟かせました。特に1990年イタリアW杯では、カメルーン代表をベスト8に導く原動力となり、アフリカサッカーの歴史にその名を刻みました。

クラブレベルでは、1982年にRCDエスパニョール（スペイン）に移籍。1987-88シーズンにはUEFAカップで準優勝を果たすなど、8年間に渡り同クラブのゴールマウスを守り続けました。その安定したセービングと、カリスマ性溢れるプレーで、多くのファンを魅了しました。

カメルーン代表としては、国際Aマッチ112試合に出場。アフリカネイションズカップでは1984年に優勝を経験しています。

指導者としての貢献

引退後は指導者の道へ進み、カメルーン代表およびRCDエスパニョールのGKコーチを歴任。後進の育成に尽力しました。2009年にはカメルーン代表の暫定監督も務めています。

ジャンルイジ・ブッフォンとの関係

ヌコノは、イタリア代表のレジェンド、ジャンルイジ・ブッフォンが幼少の頃から憧れていた選手としても知られています。ブッフォンは、ヌコノのプレーに感銘を受け、自身もゴールキーパーを志したと語っています。

タイトルと栄誉

代表
アフリカネイションズカップ: 1回 (1984)

クラブ
CAFチャンピオンズリーグ: 2回 (1978, 1980)
アフリカンカップウィナーズカップ: 1回 (1979)
カメルーンリーグ: 4回 (1974, 1979, 1980, 1982)
カメルーンカップ: 4回 (1973, 1976, 1977, 1978)

個人
アフリカ年間最優秀選手賞: 2回 (1979, 1982)

エピソード

2002年2月7日、アフリカネイションズカップ2002準決勝のマリ戦において、試合開始前にピッチ上で黒魔術を使用したとして現地警察に逮捕されるという事件がありました。この事件を受け、アフリカサッカー連盟は呪術を禁止する通達を出しましたが、その後も同様の事例が報告されています。

トーマス・ヌコノは、その卓越した才能とカリスマ性で、カメルーンサッカー史に燦然と輝くレジェンドであり、多くのサッカーファンに愛される存在です。

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