トーマス・ベズーチャ

トーマス・ゴードン・ベズーチャ（Thomas Gordon Bezucha、1964年3月8日生まれ）は、アメリカ合衆国出身の映画監督であり、脚本家としても活躍しています。

映画監督としての道を歩む前は、ファッション業界で要職を務めていたという異色の経歴を持っています。その経験が、彼の作品に独特の感性をもたらしているのかもしれません。

ベズーチャ監督のデビュー作は、2000年に公開された『Big Eden』です。この作品は、小さな町を舞台にした心温まる物語で、批評家からも高い評価を受けました。この成功により、彼は同年、アメリカのエンターテイメント業界誌「ヴァラエティ」の「注目すべき10人の脚本家」の一人に選出されています。

彼の監督作品としては、他にも『幸せのポートレート』（2005年）、『恋するモンテカルロ』（2011年）などがあります。『幸せのポートレート』は、クリスマスを舞台にした家族の物語で、豪華キャストのアンサンブル演技が話題となりました。『恋するモンテカルロ』は、モンテカルロを舞台にしたロマンティック・コメディで、若い女性を中心に人気を集めました。

2020年には、『すべてが変わった日』（Let Him Go）を発表。この作品では、監督だけでなく、脚本と製作も兼任しています。サスペンスフルな展開と、ダイアン・レイン、ケビン・コスナーというベテラン俳優の演技が光る作品です。

脚本家としては、『ガーンジー島の読書会の秘密』（2018年）の脚本を担当。第二次世界大戦後のガーンジー島を舞台にした、心温まる人間ドラマを描いています。また、人気テレビドラマ『ファーゴ』のシーズン5のエピソード8（2024年）の脚本も手がけています。

ベズーチャ監督の作品は、人間関係の機微を丁寧に描き出し、観る人の心に温かい感情を呼び起こすものが多く、その作風は多くのファンを魅了し続けています。

なお、ベズーチャのラストネームの発音は、「バズーカ」に近いとされています。

主な監督作品

Big Eden (2000) - 日本未公開。第14回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭にて上映。
幸せのポートレート (2005)
恋するモンテカルロ (2011)
すべてが変わった日 (2020) - 兼脚本・製作

脚本作品

ガーンジー島の読書会の秘密 (2018)
ファーゴ S5E8 (2024)

外部リンク

Internet Movie Database: Thomas Bezucha（英語）
AfterElton.com によるインタビュー （英語）

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