トーマス・ワシュベリ

トーマス・ワシュベリ（Thomas Lars Wassberg）は、1956年3月27日、スウェーデンのヴェルムランド県オーイェング市Lennartsforsで生まれました。彼は1970年代から1980年代にかけて、クロスカントリースキー選手として国際的な舞台で活躍し、数々の輝かしい成績を残しました。

ワシュベリは、1976年のインスブルックオリンピックで初めてスウェーデン代表として出場し、15kmで15位、リレーで4位という結果を残しました。そして、1980年のレークプラシッドオリンピックでは、15kmで見事に金メダルを獲得しました。さらに、30kmでは4位、リレーでは5位に入賞し、その実力を世界に示しました。同年には、クロスカントリースキーヤーにとって名誉あるホルメンコーレン・メダルを受章しています。

しかし、ワシュベリは、1980年のSvenska Dagbladet Gold Medalの授与を、選考委員会が決定する前に名前が挙がったことに抗議して辞退しました。この行動は、彼の強い意志と信念を示すものとして、多くの人々に感銘を与えました。

1982年のノルディックスキー世界選手権では、50kmで金メダルを獲得し、クロスカントリースキー・ワールドカップ総合では自己最高位の2位となりました。その後も、1984年のサラエボオリンピックではリレーと50kmで2冠を達成、1985年ノルディックスキー世界選手権では15km銀メダル、リレー銅メダル、1987年ノルディックスキー世界選手権では30kmとリレーで金メダル、15kmと50kmで銀メダルを獲得するなど、数々のメダルを量産しました。そして、1988年のカルガリーオリンピックではリレーで金メダルを獲得し、同年、現役を引退しました。

クロスカントリースキー・ワールドカップにおいては、試行大会であった1976-1977シーズンに非公認ながら総合優勝を達成しています。正式化以降は、3度総合2位となり、通算6勝（2位8回、3位4回）を記録しました。

ワシュベリの功績は、スウェーデンのクロスカントリースキー界に大きな影響を与え、多くの人々に感動と勇気を与えました。彼の名前は、クロスカントリースキーの歴史に永遠に刻まれることでしょう。

主な実績

オリンピック
1980年レークプラシッドオリンピック：15km金メダル
1984年サラエボオリンピック：リレー、50km金メダル
1988年カルガリーオリンピック：リレー金メダル
世界選手権
1982年ノルディックスキー世界選手権：50km金メダル
1985年ノルディックスキー世界選手権：15km銀メダル、リレー銅メダル
1987年ノルディックスキー世界選手権：30km、リレー金メダル、15km、50km銀メダル
ワールドカップ
1976-1977シーズン：総合優勝（非公認）

出典

Thomas Wassberg - 国際スキー連盟のプロフィール（英語）
トーマス・ワシュベリ - Olympedia（英語）
ホルメンコーレン大会優勝者一覧（PDF）（ノルウェー語）
ホルメンコーレンメダル受賞者一覧（PDF）（ノルウェー語）

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