トーマス優デーリックデニイ

トーマス 優デーリックデニイ

トーマス 優デーリックデニイ（Thomas Yuderyckdenys）は、1985年4月8日にフィジー共和国の首都スバで生を受けたプロラグビー選手である。主にロック（LO）のポジションを務め、所属するトップイーストリーグDiv.1のヤクルトレビンズにて、現在も精力的なプレーを続けている。

身長193センチメートル、体重115キログラムという、ラグビーのフォワード選手として理想的な体格を持つ彼は、空中戦や密集での力強いプレーを得意とする。母国フィジーの代表チームに選出された経験もあり、国際舞台での経験も豊富である。フィジー代表は、そのパワフルで予測不可能なプレーで世界中のラグビーファンを魅了しており、デーリックデニイ選手もまた、そうしたフィジースタイルの一端を担う存在と言えるだろう。

彼のキャリアは、フィジーのマリストブラザーズ高校を卒業後、日本への留学から始まった。栃木県小山市にある白鷗大学へと進学し、日本の大学ラグビーでその才能を磨いた。大学卒業後、2007年にジャパンラグビートップリーグに参戦していたヤマハ発動機ジュビロ（現在の静岡ブルーレヴズ）に入団。プロ選手としての第一歩を踏み出した。

ヤマハ発動機ジュビロでのルーキーイヤーである2007年10月27日、彼はジャパンラグビートップリーグの開幕節、トヨタ自動車ヴェルブリッツ（現在のトヨタヴェルブリッツ）戦に先発メンバーとして出場し、記念すべき公式戦初出場を果たした。この試合を皮切りに、彼は日本のトップリーグで確固たる地位を築いていく。

2013年には、キャリアの新たな挑戦としてトヨタ自動車ヴェルブリッツへの移籍を決断。強豪クラブでプレーすることで、選手としてさらなる成長を目指した。その後、2016年には三菱重工相模原ダイナボアーズに加入。このチームでは中心選手として活躍し、そのリーダーシップも高く評価された。加入翌年の2017年には、チームのキャプテンに任命され、フィールド内外でチームを牽引する役割を担った。

長年にわたり日本のトップレベルでプレーを続けた功績として、2021年3月にはジャパンラグビートップリーグでのリーグ戦通算100試合出場という金字塔を打ち立てた。これは、選手生命が比較的短いとされるラグビーにおいて、非常に価値のある記録であり、彼の耐久性、献身性、そして変わらぬ高いパフォーマンスを証明するものである。

そして、2021年8月、彼は現在の所属チームであるヤクルトレビンズに加入した。トップリーグ/リーグワンでの豊富な経験と、ベテランならではの戦術眼や安定感は、チームにとって非常に貴重な財産となっている。フィジー代表経験者であり、日本のトップリーグ/リーグワンで長きにわたり活躍してきた彼のキャリアは、国際的な視点と日本ラグビーへの深い理解を併せ持った稀有な存在として、後進の選手たちにも大きな影響を与えている。現在もヤクルトレビンズの選手として、更なる活躍を目指している。

関連事項

白鷗大学ラグビー部
静岡ブルーレヴズ（旧ヤマハ発動機ジュビロ）
トヨタヴェルブリッツ（旧トヨタ自動車ヴェルブリッツ）
三菱重工相模原ダイナボアーズ
ヤクルトレビンズ
ラグビーフィジー代表

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