ドゥンガ

ドゥンガ（Dunga）

ドゥンガことカルロス・カエターノ・ブレドルン・ヴェーリ（Carlos Caetano Bledorn Verri）は、1963年10月31日にブラジルのリオグランデ・ド・スル州で生まれた、著名な元サッカー選手及び指導者です。ミッドフィールダーとしてプレーし、特に守備的な役割を担ったことで知られます。彼は1990年、1994年、1998年のワールドカップに出場し、その中でも特に1994年の大会でブラジル代表として優勝を果たしました。引退後は、ブラジル代表監督として2度の指揮を執るなど、サッカー界で多大な影響を与え続けています。

クラブ経歴

ドゥンガは、ドイツ系およびイタリア系移民の家庭に生まれ、幼少期の身長の低さから「ドゥンガ」と呼ばれるようになりました。彼の父もサッカー選手だったことから、サッカーへの情熱は早くから芽生えていました。プロ選手を目指し、地元のインテルナシオナルに入団し、寮生活を経て1987年にプロデビューを果たします。その後、イタリアに渡り、ピサやフィオレンティーナでプレーしました。フィオレンティーナではキャプテンとしての実績を残し、1990-91シーズンにはUEFAカップの決勝にも進出しました。

1992年には、クラブ内部の事情からトラブルとなり、ペスカーラに移籍。さらに1993年から1994年シーズンにかけては、VfBシュトゥットガルトで活躍した後、1995年に日本のジュビロ磐田に加入しました。ジュビロでは、強いリーダーシップでチームを牽引し、Jリーグ年間優勝に貢献しました。ドゥンガは日本での滞在中に、試合で多くのゴールを決め、1997年と1998年のJリーグベストイレブンにも選出されるなどの成果を収めました。また、現役引退後もジュビロ磐田のアドバイザーとしてサッカー界に貢献しました。

代表経歴

ドゥンガは1987年にブラジル代表デビューし、1990年のワールドカップでは、早期の敗退により厳しい批判を受けましたが、1994年大会では全試合に出場し、ブラジルを優勝に導く重要な役割を果たしました。特に決勝戦でのPK成功は記憶に残る瞬間です。その後、1998年のワールドカップでもキャプテンとして大会を戦い、準優勝に貢献しました。彼のプレースタイルは、攻守においてチームを支えるものであり、特に守備的なミッドフィールダーとしての役割をしっかりと果たしました。

監督経歴

ドゥンガは2006年7月からブラジル代表の監督に就任しました。監督としての経験は乏しい中、若手選手を積極的に起用しつつも、組織的な守備を重視した戦術を採用しました。南アフリカW杯予選では苦境に立たされることもありましたが、最終的にワールドカップ出場を決めたものの、本大会では準々決勝で敗退し、責任を取って解任されました。

再び指揮を執った2014年には、地元開催のワールドカップで4位に終わり、再度解任される結果となりました。ドゥンガは指導者としての道も多岐に渡り、今なおサッカー界に影響を与え続けています。

プレースタイル

ドゥンガのプレースタイルは、相手からボールを奪うための高い集中力と、圧倒的なスキルに基づいています。彼はボール奪取後の速やかなパス供給や攻撃参加も得意とし、特に1994年のワールドカップでは、その攻守におけるバランス感覚が光りました。彼はチームの意識を高める存在でもあり、自らの苦労を顧みず、チームメートに対して厳しい姿勢を貫いていました。

エピソード

ドゥンガはサントスFC時代に三浦知良とチームメイトであり、彼の厳しさは印象に残ります。また1994年のワールドカップでは、ロマーリオと同部屋になるなど、チームが一体となる環境を作り、優勝への道を築きました。彼のリーダーシップは今なお多くの選手に影響を及ぼすものです。

ドゥンガは、日本での経験も豊富で、日本文化への親しみや家族を大切にする姿勢が伺えます。様々なエピソードを通じて、彼の人物像が感じられるでしょう。

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