ドクターマリオくん

『ドクターマリオくん』は、あおきけいとみかまるが手掛けたギャグ漫画作品で、任天堂のパズルゲーム『ドクターマリオ』を原作としています。2003年1月号から2007年12月号まで、月刊漫画雑誌「コミックボンボン」で連載されました。この漫画は、マリオと仲間たちが、様々なウイルスに立ち向かう姿を、コミカルに描いた作品です。

概要

物語の中心は、マリオとピーチが、キノコ王国に蔓延するウイルスの謎を解き明かし、解決していくというものです。マリオシリーズの新作ゲームが発売されると、そのゲームをモチーフにしたエピソードが描かれることも多くありました。約5年間の連載期間中、単行本は発売されませんでしたが、その独特な世界観とキャラクターたちの魅力で、多くの読者を楽しませました。

登場キャラクター

メインキャラクター

マリオと仲間たち

マリオ：この漫画の主人公で、医者（ドクター）として活躍します。ピーチが調合したカプセルを使ってウイルスを退治します。キノコが大好きで、ワルイージの策略でベビィマリオに変えられたこともあります。一人称は「私」です。また、RPG風に描かれた『ドクターマリオRPG』では勇者として登場します。
ピーチ：マリオの助手であり、キノコ王国の姫です。彼女が調合するカプセルは、マリオのウイルス退治に不可欠です。マリオ同様、ワルイージの策略でベビィピーチに変えられたことがあります。おっとりとした性格で、一人称は「あたし」です。
ルイージ：マリオの弟で、不運体質の持ち主です。内気で泣き虫な性格ですが、ヨッシーとは仲が良いです。幼少期は勇敢でやんちゃでした。一人称は「ぼく」です。『ドクターマリオRPG』では緑魔道士として登場します。
ヨッシー：マリオの仲間で、語尾に「ッス」をつけます。ルイージとは良いコンビで、腹の中には見取り図があるという設定です。マリオランドの住民を食べてしまう一面もあります。一人称は「ぼく」です。

クッパ軍団

クッパ：マリオの宿敵で、ウイルス三人組と手を組み、キノコ王国を狙います。しかし、いつも失敗に終わります。利害が一致すれば、マリオたちと協力することもあります。息子にクッパJr.がいます。物語が進むにつれて出番が減り、ワルイージに悪役の座を奪われるようになります。一人称は「オレ」または「オレさま」です。
クッパJr.：クッパの息子で、最初はマリオを敵視していましたが、宇宙から来たウイルスを倒して以来、マリオに憧れるようになります。マリオの活躍はピーチとの協力によるものと考え、パートナーを探す旅に出ます。最終的にはレッドウイルスをパートナーにします。一人称は「ぼく」です。素直な性格のため、ワリオやワルイージに騙されやすい一面もあります。
ブルーウイルス、イエローウイルス、レッドウイルス：クッパと手を組んだウイルスたちです。ブルーは関西弁、イエローは軍人口調、レッドはのんびりした口調で話します。ブルーとイエローはクッパに忠実ですが、レッドは存在感が薄く、クッパJr.のパートナーになります。それぞれ、一人称は「わい」、「わたし」、「僕」です。
ノコノコ：クッパの部下で、複数登場します。

その他

ワリオ：マリオのライバルで、宝に目がなく、宝のためならクッパ軍団を利用することもあります。吸引力が強く、ウイルスを吸い込むこともあります。ドジな一面があり、ワルイージと組んだこともあります。一人称は「オレ」または「オレ様」です。ドクターを名乗ったこともありましたが、治療は悪化する一方でした。ワリオカンパニーの社長として登場するエピソードもあります。
ワルイージ：ルイージのライバルで、自称「紫のヒーロー」です。ルイージを倒してNo.2になろうとし、キノコ王国を乗っ取ろうと企んでいます。変装が得意ですが、長い顔と胴体ですぐに見破られます。非常に狡猾な性格で、クッパJr.を騙してウイルスを作らせるなど、悪事を働きます。一人称は「オレ」です。
キノコ王国の住人：キノピオ、キノじい、クリボー、パックンフラワー、ワンワン、ボム兵、ジュゲム、チョロプー、テレサ、ボムキング、ハナチャン、キラーなどが登場します。クリボーは敵ではなく、患者として登場することが多いです。

ウイルス

ウイルス3兄弟がキノコ王国征服のために送り込む様々なウイルスが登場します。それぞれユニークな特徴を持ち、物語を彩ります。

トゲウイルス：感染すると体中にトゲが生えます。
ヤリタイホーダイ：キラーの砲台に取り付き、キラーの方向をメチャクチャにします。
ダンジキン：ヨッシーに感染し、食べたものをカプセルのように排出させます。
ヒライキン：パックンに取り付き、花粉を撒き散らし、浴びた人を歌わせます。
ムジャキン：感染した人を幼児化させます。
イヤーン&マー：ジュゲムの雲に感染し、天候をメチャクチャにします。
シードッキン：ゲッソーに取り付き、海を嫌いにさせます。合体すると気が強くなります。
13日のキン：テレサに取り付き、凶暴化させます。死ぬと人間になってしまいます。
ホールインワンワン：ワンワンに取り付き、近づく者を弾き飛ばします。噛まれるとゴルフクラブになります。
ムキムキン：感染すると筋肉ムキムキになります。池の中に住んでいます。
トレーディングウイルス：感染した2人の中身を入れ替えます。
キン河鉄道：感染すると新幹線のように走り続けます。
もち憑キン：感染すると体が餅になります。熱を加えると膨らみます。
カチンコキン / ジェットスキーン：雪だるまに感染し、氷にしてしまいます。合体するとジェットスキーンになり速くなります。
超合キン：感染すると体が磁石化し、患者同士を合体させることができます。
オシオキン：マリオが作った善玉ウイルスで、ウイルスを退治します。しかし、ブルース・ウイルスに倒されてしまいます。
ブルース・ウイルス：ウイルス3兄弟が呼んだ助っ人ウイルスで、オシオキンを一撃で倒します。
ゴールデン・ウイールス：感染すると一年中ゴールデンウイーク気分になり、仕事をしません。
トショキン：本に取り付き、人を本の中に閉じ込めます。紙のように薄く、火が苦手です。
ハリキーン：感染すると竜巻のように回転します。動きが止まるとパワーダウンします。
ヤンキーンズ：感染すると熱血野球人間になります。
キンセイジン：宇宙から来たウイルスです。
ミズキキン：感染した人をカップラーメンのように乾燥させます。
マイゾウキン：感染した人を金貨にしてしまいます。
ソウジキン：感染した人を掃除用具に変えてしまいます。
オバケヤシキン：感染した人を幽霊や妖怪にしてしまいます。ウイルス自体が幽霊なのでカプセルをすり抜けます。
ジダイゲキン：感染した人を時代劇役者にしてしまいます。
パパイヤスズキン：アフロヘアーのような果樹園を作り、養分を吸い取ります。
ハンコウキン：感染すると反抗的になります。ワリオの場合は逆に友情が芽生えます。
モミノキン / フライドチキン / ケーキン：感染した人をクリスマスツリーのイルミネーション、フライドチキン、ケーキンにします。
インセキン：キンセイジン同様、宇宙から来たウイルスです。
キンボード：感染するとキーボードのキーになります。
ニンギョウゲキン：感染すると操り人形になります。患者はクッパJr.の台本通りに行動します。
チテイタンキン：感染すると鼻や尻尾がドリルになります。
ヒャクニンリキン：感染すると数千人に増えます。クッパ本人は甲羅が大きくなってしまいます。
ケッコンシキン：感染すると花嫁姿になります。
アルゼンキン：海外から来たウイルスです。
* サイシュウヘイキン：クッパが作ったウイルスですが、反乱を起こします。

この漫画は、ゲームの世界観をベースにしながらも、独自のキャラクター設定やストーリー展開が魅力です。特に、様々なウイルスが登場し、マリオたちがそれらにどのように立ち向かうのかが見どころです。ギャグ要素も満載で、子供から大人まで楽しめる作品となっています。

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