ドクムシ

ドクムシ

『ドクムシ』は、合田蛍冬によって漫画化された作品であり、その原作は2013年に発表された八頭道尾による小説『コドク〜蠱毒〜』です。この作品は、DeNAとNTTドコモが共同で運営する『E☆エブリスタ』にて連載され、双葉社のアクションコミックスから全6巻の単行本が刊行されました。

2015年には実写映画化され、2016年4月9日より新宿ピカデリーなどを中心に上映されました。さらに、2014年に発表された続編小説『廃墟ゲーム〜コドク2〜』を原作としたコミカライズ作品『ドクムシ the ruins hotel』が、恵那の作画によって現在も刊行されています。

2018年3月時点で、電子版を含むシリーズ累計発行部数は100万部を突破しており、多くの読者を魅了しています。

あらすじ

物語は、平凡な大学生であるスギウラレイジが、見知らぬ男女6人と1人の少女と共に廃校舎で目を覚ます場面から始まります。彼らは外部との接触を完全に断たれた状況に置かれ、校内には食料も脱出手段もありません。しかし、教室には監視カメラ、時刻を表示する電光掲示板、そして土鍋と肉切り包丁が置かれていました。

最年長のオカルトマニアであるユキトシは、この状況を「誰かが自分たちに殺し合いをさせようとしている」と分析し、メンバーたちは恐怖に慄きます。こうして、生き残りをかけたサバイバルゲームが幕を開けるのです。

廃校内の状況

窓や出入り口は鉄板で封鎖されており、外部との接触は不可能
3年3組の教室にはビニールシートが敷かれ、土鍋と肉切り包丁が置かれている
トイレにはウォシュレットはあるが、トイレットペーパーや鏡はない。女子トイレには生理用品がある
レイジたちが最初にいた1年3組の教室には、7日間の制限時間を表示する電光掲示板がある

主な登場人物

スギウラ レイジ: ごく普通の大学生。マリという恋人がいたが連絡が取れなくなる。廃校内で出会ったユミに惹かれる。
アキヤマ ユミ: 心優しい大学生。ミチカの面倒を見る。中学から大学まで女子校育ちで、アカネに同性愛的な感情を抱いている。
イサカ ユキトシ: メンバーの中で最年長。物知りでリーダー的存在だが、オカルトマニア。
アカネ: キャバクラ嬢。美人で、生き残るためにメンバーの心を掴もうと画策する。
ノギサキ タイチ: 無職の青年。肥満体型で内向的な性格。
ナカノウチ トシオ: 工場勤務の青年。粗暴な性格で、過去に罪を犯している。
ミチカ: 口数の少ない少女。大人顔負けの体術を持つ。実は、このコドクを主催している側の人間。

その他の登場人物

マリ: レイジの回想に登場する大学生。ユミに似た顔立ちをしている。
鎌田美晴（レンビ）: 世田谷署勤務の刑事。マリの父親で、レイジを憎んでいる。

原作との相違点

漫画版では、主人公レイジの苗字やトシオの過去、登場人物の殺害順序など、小説版「コドク〜蠱毒〜」から変更されている点があります。映画化を機に、原作小説も「ドクムシ」に改題され、文庫版として出版されました。

書誌情報

八頭道尾（原作）・合田蛍冬 『ドクムシ』 双葉社〈アクションコミックス〉、全6巻
* 八頭道尾（原作）・恵那 『ドクムシ the ruins hotel』 双葉社〈アクションコミックス〉、既刊6巻

映画

劇場公開時にはR15+指定を受けました。監督は朝倉加葉子、主演は村井良大と武田梨奈が務めています。

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