ドコデモFMについて
ドコデモFM(ドコデモエフエム)は、2011年
12月5日から2021年2月28日までの間、
エフエム東京が運営していたラジオのIPサイマル配信サービスです。このサービスは、JFN系列の38局のラジオ番組を地域制限なしで日本全国から聴取できる
スマートフォン向けの有料サービスとして、多くのリスナーに親しまれました。このプロジェクトは、TOKYO FMとジグノシステムジャパンの共同企画で実施されていました。
サービスの目的
ドコデモFMの主な目的は、中継局からの電波が届きにくい地域、例えば山間部や地下、離島などでのリスニング体験を向上させることです。また、旅行先や出張先でも、普段聴いている地元のラジオ局を楽しむことができるように設計されています。このようなエリアフリーの配信により、リスナーはどこでも便利にラジオを楽しむことができました。
アプリと聴取方法
ドコデモFMには、AndroidおよびiOS向けの公式アプリが提供されており、ユーザーは自分の
スマートフォンから簡単に聴取することが可能です。アプリ内では、各局のロゴが表示されおり、タッチ操作で選択することで音声を聞くことができます。また、GPS機能を有効にすることで、必要な機能が使用可能になります。
有料会員登録を行うことで、初回31日間は無料でサービスを楽しめ、その後は経済的な料金プランで継続利用が可能です。アプリが提供されるプラットフォームによって、料金は多少異なりますが、
Google Playから入手した場合は30日ごとに315円(税込み)で、
App Storeからの場合は360円(税込み)が必要となります。
配信内容と特徴
ドコデモFMでは、JFN加盟38局とLOVE FMの番組をサイマル配信しています。配信はリアルタイムではなく、地上波よりも数分程度の遅延があるため、注意が必要です。一部の番組は著作権の都合でサイマル配信が行えないことがありますが、放送中の番組情報や楽曲名は常に表示されるため、ユーザーは現在何が放送されているかを把握することが可能です。
2014年12月からは、配信中の楽曲の歌詞もアプリ内で見ることができるサービスが開始され、多くのリスナーに新しい体験を提供しました。
歴史と沿革
サービスの歴史を振り返ると、2011年12月に
NTTドコモ向けに開始され、
2012年にはiOS版のリリースとともにキャリアフリーの環境が整えられました。その後も、アプリの機能や配信内容が向上し、時にはシステム障害なども経験しながらも、人気のサービスを継続してきました。しかし、2021年にはサービスが終了し、長年の歴史に幕を下ろしました。
AuDeeとWIZ RADIO
ドコデモFMとよく比較されるサービスには、AuDeeとWIZ RADIOがあります。AuDeeは、JFN系列の番組コンテンツをオンデマンドで提供するプラットフォームで、
2020年にリブランドされたサービスです。一方、WIZ RADIOは、2018年に始まったサービスで、聴取にかかる費用が基本的に無料で提供されていますが、広告が表示される点が異なります。
さらに、これらのサービスはラジオの聴取環境をより豊かにする努力をしています。たとえば、分かりやすい操作でリスナーが好きな番組を選べるアプリ機能や、いわゆるエリアフリー聴取が可能な点です。これにより、様々なリスニングスタイルをサポートし続けています。
結論
ドコデモFMは、ラジオの配信スタイルを変革し、多くのリスナーにその利便性を提供しました。様々なバックグラウンドを持つユーザーがより簡単にラジオと繋がることができる環境を整えたこのサービスは、その後のオーディオコンテンツの発展にも寄与したと言えるでしょう。これらのサービスは今後もリスナーに新たな体験を提供し続けることでしょう。