ドミトリ・オフチャロフ

ドミトリ・オフチャロフは、ドイツの卓球界を牽引するトップ選手の一人です。ウクライナのキーウ出身で、その卓越した技術と力強いプレースタイルで、数々の国際大会で素晴らしい成績を収めています。

輝かしいキャリア

オフチャロフは、2002年のヨーロッパユース選手権での準優勝を皮切りに、着実に実績を積み重ねてきました。2004年からのヨーロッパユース選手権団体戦での連続優勝、2006年の世界ジュニア選手権でのベスト4など、若年期からその才能を発揮していました。

2007年からは世界選手権にも出場し、2008年の北京オリンピックでは団体銀メダルを獲得。2012年のロンドンオリンピックでは、男子シングルスで銅メダル、男子団体でも銅メダルを獲得し、その名を世界に轟かせました。また、ヨーロッパ選手権では、2007年から2013年まで団体6連覇に大きく貢献し、2013年にはシングルスでも優勝を果たしています。

2017年には、ワールドカップで初優勝。決勝でティモ・ボルを破り、世界の頂点に立ちました。同年11月には、自身最高となる世界ランキング3位にランクインし、2018年1月には、長年1位を維持していた馬龍を抜き、世界ランキング1位の座を獲得しました。

2021年の東京オリンピックでも男子シングルスで銅メダル、男子団体で銀メダルを獲得し、その実力を改めて証明しました。

プレースタイル

オフチャロフのプレースタイルは、力強い両ハンドドライブと、独特のモーションから繰り出される多彩なサービスが特徴です。特にバックハンドサービスは非常に複雑で、トップレベルの選手でもレシーブに苦労するほどです。しゃがみ込みサービスも得意としています。

レシーブ時には、非常に切れたバックツッツキを多用し、そこからラリー戦に展開していくことが多いです。近年では、台上バックドライブとチキータを強化し、レシーブからの展開の幅を広げています。また、中・後陣での粘り強いプレーからの反撃も得意としています。

ドーピング問題

2010年には、ITTFプロツアー中国オープンでのドーピング検査で陽性反応が出ましたが、彼が主張した食事が原因である可能性が高いと判断され、処分は撤回されました。

ライバルとの関係

オフチャロフは、ブラディミル・サムソノフや水谷隼といった選手と、ロシアリーグやブンデスリーガでチームメイトとして共に戦ってきました。特に水谷隼とは、長年のライバルであり友人でもあり、数々の国際大会で激戦を繰り広げてきました。2016年にロシアリーグでチームメイトになった際には、「友人であり、古くからのライバルでもあるジュン・ミズタニがともにオレンブルクのために戦ってくれることになった。彼と同じクラブでプレーできて、とてもうれしいよ」とコメントを発表しています。

今後の活躍

数々のタイトルを獲得し、常に世界のトップレベルで活躍を続けるドミトリ・オフチャロフ。彼の今後の活躍から目が離せません。

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