ドミトリ・ロスコフ

ドミトリ・ロスコフ：ロコモティフ・モスクワの象徴

ドミトリ・ロスコフ（Dmitri Loskov、1974年2月12日生まれ）は、ロシア・クルガン出身の元プロサッカー選手であり、現在は指導者として活躍しています。現役時代はミッドフィールダーとして、その卓越した技術と戦術眼で多くのファンを魅了しました。

ロコモティフ・モスクワでの輝かしいキャリア

ロスコフは、ロコモティフ・モスクワのレジェンドとして広く知られています。長年にわたりチームのキャプテンを務め、クラブの黄金時代を築き上げました。2002年と2004年にはロシア・プレミアリーグで優勝、2000年と2003年にはリーグ得点王に輝き、4シーズンではアシスト王にもなりました。さらに、2002年と2003年には2年連続でロシア年間最優秀選手に選ばれるなど、数々の個人賞を受賞しました。これらの活躍により、ロコモティフのクラブ記録をほぼ全て塗り替えるほどの偉大な選手となりました。

ロシア・トップリーグの歴史

ソビエト連邦崩壊後のロシア・トップリーグ初年度である1992年シーズンからプレーし、トップディビジョンで20シーズンに渡ってプレーした最初の選手となりました。これは、ロスコフの類まれなる才能と継続的な努力を証明するものであり、ロシアサッカーの歴史に名を刻む偉大な功績です。

ロシア代表での活躍

2000年から2006年までロシア代表として25試合に出場し2得点を記録しました。また、2004年にはUEFA EURO 2004のメンバーにも選出され、国際舞台でもその実力を発揮しました。

プロキャリアの詳細

ロスコフはクルガンのスポーツスクール「ДЮСШ №3」でサッカーを始め、1991年にロスツェルマシュでプロキャリアをスタートさせました。1996年までにリーグ戦117試合で25得点を記録し、1992年7月2日にはロシア・トップディビジョンデビューを果たしました。

1996年にロコモティフ・モスクワへ移籍し、1997年3月16日にデビュー。ロコモティフでは、リーグ優勝2回、カップ優勝3回、スーパーカップ優勝2回と数多くのクラブタイトルを獲得しました。個人としても、2002年にはリーグ初優勝を決めたCSKAモスクワ戦でキャプテンとして唯一の得点を決め、チームを勝利に導きました。国際舞台では、UEFAカップウィナーズカップで2度のベスト4進出、UEFAチャンピオンズリーグではベスト16に進出するなど、クラブの歴史に貢献しました。特に、2003年10月21日のインテル戦では先制点を挙げ、3-0の勝利に貢献しました。

2007年、監督との確執からサトゥルン・ラメンスコーエへ移籍しましたが、2010年にはロコモティフに復帰。その後、選手として契約延長することはなく、2016年にコーチングスタッフとしてロコモティフに復帰しました。2017年5月には、引退試合としてプレミアリーグの試合に先発出場し、サポーターに別れを告げました。

獲得タイトル

クラブ

FCロコモティフ・モスクワ
ロシアサッカー・プレミアリーグ：2回（2002, 2004）
ロシア・スーパーカップ：2回（2003, 2005）
ロシア・カップ：4回（2000, 2001, 2007, 2017）
CISカップ：1回 (2005)

個人

ロシアサッカー・プレミアリーグ得点王：2回（2000, 2003）
* ロシア年間最優秀サッカー選手賞：2回（2002, 2003）


ドミトリ・ロスコフは、その類まれなる才能とリーダーシップで、ロコモティフ・モスクワだけでなく、ロシアサッカー界全体の発展に大きく貢献した偉大な選手でした。彼の功績は、これからも多くの人々に語り継がれるでしょう。

もう一度検索