ドミニカ共和国軍

ドミニカ共和国軍

ドミニカ共和国軍（スペイン語: Fuerzas Armadas de la República Dominicana）は、ドミニカ共和国の防衛を担う組織です。大統領を最高司令官とし、国防大臣を通じて文民統制を受けています。総兵力は約24,500人（2007年時点）で、陸軍、海軍、空軍の三軍と、内務省傘下の国家警察で構成されています。

組織構成

ドミニカ共和国軍の主な任務は国土防衛ですが、軍人の約40％が非軍事活動に従事している点が特徴的です。これらの人員は、政府所有施設の保安、租税保安、刑務所の看守、林業、国営企業など、多岐にわたる分野で活動しています。

国防省の管轄下には、陸軍本部、海軍本部、空軍本部が設置され、各軍の連携を円滑にするため、第1から第6までの部が組織されています。国土は5つの軍管区に区分され、それぞれ管理されています。

近年では、麻薬密輸対策も重要な任務となっています。ドミニカ共和国は、南米からアメリカ合衆国へ向かう麻薬の経由地となっており、国軍は出入国管理の強化や取り締まり活動に力を入れています。

陸軍

陸軍は約15,000人の兵力を有し、6個歩兵旅団と2個支援旅団で構成されています。国土防衛の中核を担い、国内の治安維持にも貢献しています。

海軍

海軍は、旧式の戦闘艦艇7隻と新型の戦闘艦艇4隻を保有しています。領海の警備や麻薬密輸の阻止、不法移民の取り締まりなどを行っています。

空軍

空軍は、2つの航空基地を基幹としており、国土を南部と北部に区分して任務に当たっています。領空の防衛、捜索救難活動、災害支援など、幅広い活動を展開しています。

国家警察

ドミニカ共和国国家警察（Policia Nacional Dominicana）は、内務省傘下の警察組織で、約15,000人の人員を擁しています。文民警察組織であり、軍事的要素は少ないものの、一部任務は軍と重複する部分があります。通常の警察業務から離れ、軍の任務に重なる部門も存在します。

まとめ

ドミニカ共和国軍は、国土防衛を主軸に、麻薬対策や治安維持など、多岐にわたる任務を遂行しています。陸海空の三軍に加え、国家警察との連携も図りながら、ドミニカ共和国の平和と安全に貢献しています。

参考文献

Christopher Langton, Military Balance 2007, Routledge

外部リンク

Secretario de Estado de Las Fuerzas Armadas (国防省) (スペイン語)
* Policia Nacional (国家警察) (スペイン語)

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