ドラゴンクエストモンスターバトルスキャナー

ドラゴンクエストモンスターバトルスキャナー/戦え!ドラゴンクエストスキャンバトラーズ：アーケードカードバトルの軌跡

2016年 6月23日から2020年 9月30日にかけて稼働したアーケードトレーディングカードゲーム、『ドラゴンクエストモンスターバトルスキャナー』とその後継作『戦え!ドラゴンクエストスキャンバトラーズ』。本記事では、この人気アーケードゲームの魅力と歴史を詳しく解説します。

天空の城を模した筐体とカードスキャンバトル

『ドラゴンクエストモンスターバトルスキャナー』は、前作『ドラゴンクエストモンスターバトルロード』シリーズから約6年ぶりに登場した後継機です。天空の城をイメージした縦長のモニター筐体が特徴的で、中央に設置された「ドラゴンスキャナー」を用いて、モンスターチケット（カード）を読み込み、バトルを展開します。スキャナーは、チケットやバーコードを読み取るだけでなく、オンデマンド印刷機能も備えており、S、M、Lの3種類のサイズのカードを排出する仕組みでした。

ゲームの開発には、堀井雄二氏（ゼネラルディレクター）、鳥山明氏（キャラクターデザイン）、すぎやまこういち氏（音楽）といった、ドラゴンクエストシリーズを支えた豪華メンバーが参加。シリーズファンならずとも、その魅力に引き込まれること間違いありません。

2017年 7月20日からは『戦え!ドラゴンクエストスキャンバトラーズ』にリニューアル。2018年 7月19日からは、各弾のタイトルに「超」が追加されるなど、進化を遂げながら人気を博しました。

遊び方：初心者から上級者まで楽しめる多彩なゲームモード

初めてプレイする際は、プレイヤー登録を行い、チュートリアルをクリアすることで専用のチケットを入手します。次回からは、このチケットに記載されたコードを読み込むことでゲームを始められます。

主なゲームモードは、以下の通りです。

クエストで遊ぶ: 各拠点に用意されたクエストに挑戦します。全3回のバトルで構成され、鍵のかかった拠点には専用のチケットが必要ですが、『ぼうけんのしょ』アプリを利用することで、特定の条件を満たしたプレイヤーのコードをスキャンすることで、鍵なしで挑戦できる場合があります。
チケットだけを買う: クエストをスキップして、直接チケットを購入できます。以前は封印できるモンスターがランダムに決定されていましたが、現在は6体の中から選択できるようになり、モンスターの性格との相性を考慮した編成が可能になっています。
* スコアアタック: 第6章から追加されたモードで、バトルの成績に応じてスコアが算出され、他のプレイヤーとハイスコアを競います。『ぼうけんのしょ』アプリではアプリ限定ランキングに参加でき、上位入賞者には豪華報酬が用意されていました。

『スキャンバトラーズ』では、クエストモードが廃止され、1回のバトルでモンスターと対戦する形式に変更されました。勝利後には、確率で魔王が登場するなど、緊張感あふれるゲーム性へと進化しました。

モンスターチケットとバトルシステム：戦略性と収集要素が魅力

モンスターチケットは、S、M、Lの3サイズが存在し、基本的には大きいサイズほど強いモンスターを召喚できます。特にLサイズの中でも特に強力なモンスターは「虹色のギガレア」と呼ばれていました。

クエスト終了後やチケット購入モードで、6体のモンスター候補の中から最大3体まで封印できます。チケットサイズはSからM、Lへと大きくなるにつれて、追加のコインが必要になりますが、最初の1枚は100円割引で封印可能です。

カードの絵柄は動いているモンスターの中から選択でき、モンスターのステータスに影響を与える「性格」もランダムで決定されます。モンスターごとに相性の良い性格があり、全ステータスが大きく上昇する可能性もあります。

また、SP玉を消費して専用の技を発動できる「スペシャルチケット」も存在しました。

『スキャンバトラーズ』では、チケットの価格がサイズに関わらず100円に統一され、「レベル」と「レア度」が追加されました。モンスターチケットの性格は廃止され、新たに武器、鎧、盾の「そうびチケット」が登場。1プレイで入手できるチケット候補数は3枚に減少しました。

バトルシステムは、スキャンしたモンスターチケットのQRコードを読み込むことで、ゲーム内でモンスターを召喚し、敵モンスターと対戦します。最大6体のモンスターを召喚でき、HPはチーム全体で共有されます。モンスターの組み合わせによっては連携攻撃が発動し、モンスターが強化されたり、合体して新たなモンスターになることもあります。

『スキャンバトラーズ』では、主人公も参戦。装備した武器、鎧、盾によってステータスや技が変化します。チームメンバーは召喚したモンスター3体と主人公を合わせた4体までで、技は赤と青のボタンで使い分けます。

リリース情報とイベント

2015年末のロケテストを経て、2016年 6月23日に『闇の覇者・竜王編第1章』が稼働開始。その後、数々の章と弾がリリースされ、イベントやキャンペーンも多数開催されました。2020年 9月30日、『戦え!ドラゴンクエストスキャンバトラーズ』の稼働が終了し、同時に『ぼうけんのしょ』アプリのサービスも終了しました。

登場キャラクターとカード

個性豊かなキャラクターや多数のモンスターカードが登場したのも本作の魅力です。プレイヤーキャラクター、ドラゴンスキャナー（声：田村睦心）、マイクマンヨシキ（声：中島ヨシキ）、チケット仮面（声：中田譲治）、ライル（声：河西健吾）など、魅力的なキャラクターがゲームを彩りました。

また、膨大な数のモンスターカードも、コレクター心をくすぐる要素でした。各章で登場したモンスターや、イベント限定のレアモンスターなど、多くのカードがゲームを盛り上げました。

まとめ

『ドラゴンクエストモンスターバトルスキャナー』と『戦え!ドラゴンクエストスキャンバトラーズ』は、その豪華制作陣、奥深いゲーム性、そして充実したメディアミックス展開により、多くのプレイヤーを魅了したアーケードゲームでした。その歴史と魅力は、多くのファンに長く記憶されることでしょう。

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