ドラゴンハート 最後の闘い

ドラゴンハート 最後の闘い：詳細解説

本作『ドラゴンハート 最後の闘い』は、1996年の大ヒット作『ドラゴンハート』の第三作目にあたる、2015年製作のファンタジー冒険映画です。前作をはるかに超えるスケールで描かれる、新たな物語に注目です。

物語の舞台：ハドリアヌスの壁と魔法

舞台は、ローマ帝国がブリタニアを征服した後、蛮族の侵攻を防ぐために築かれたハドリアヌスの壁の北方です。ローマ帝国崩壊後も、壁は王国と北方の蛮族を隔てる境界として機能し続けました。壁の北側では、魔法を操るドルイドの輪が統治していましたが、彼らの支配は長くは続きませんでした。

反乱の勃発と隕石の予言

物語は、ドルイドの輪の一員だったブルードの反乱から始まります。ブルードは、刺青の部族と呼ばれるピクト人と結託し、ドルイドの輪を皆殺しにしました。ブルードの目的は、南方の王国への反抗と、予言されている隕石の獲得です。この隕石が、ブルードの野望の鍵を握ると考えられていたのです。

騎士への道とドラゴンの出現

一方、壁を守る王国軍の隊長ホーサに仕える従者ガレスは、貧しい村人への税の徴収を見逃したことで、騎士への叙任を拒否されます。彼は騎士になるため、100枚もの金貨を要求されます。そんな中、壁の北方に隕石が落下します。村人から「黄金の星」という話を聞いたガレスは、その隕石を手に入れ、騎士への道を切り開こうと、単身北方に旅立ちます。

隕石を発見したガレスは、その黄金を切り取ろうとしますが、隕石は砕け散り、そこからドラゴンが現れます。そこに現れたピクト人とドラゴンの卵を巡り争奪戦が勃発。ガレスは重傷を負いますが、ドラゴンの心臓の一部を分け与えられ命拾いします。

予言の騎士と仲間たち

意識を取り戻したガレスは、ドルイドの輪の見習い僧ローンに助けられます。ローンは、ガレスこそが予言された「ドラゴンを従える騎士」だと信じています。ガレスは、ブルードに対抗するピクト人のローニュやトレヴァーらと出会い、共にブルード打倒を目指して協力します。ローニュは、ブルードによって殺された母の仇を討つため、ガレスと共に戦うことを誓います。

ガレスたちは、ドラゴ（と名付けられたドラゴン）の助けを借りてブルードの拠点に潜入しますが、ブルードはドラゴに呪いをかけ、ガレスをも捕らえます。しかし、ブルードはガレスとドラゴの心臓が一体化していることに気づき、ガレスを殺すのをやめます。ブルードの目的は、ドラゴそのものを手に入れることだったのです。

試練と真の騎士

脱出したガレスは、ドラゴンの卵を持って壁を目指しますが、途中でブルードに従うピクト人に捕まります。仲間を助けるためガレスは勇気を持って戦い、真の騎士として成長していきます。しかし、ドラゴはブルードの呪いの下に置かれ、ガレスは自分の未熟さを痛感します。ドラゴはガレスに「古の掟を守る者が真の騎士だ」と言い残し、ブルードの元へ去ってしまいます。

ブルードは、ドラゴとピクト人を率いて王国に侵攻しようとします。ガレスたちはホーサに捕まり、卵を奪われますが、ローンとローニュの活躍で脱出。ガレスはホーサを倒し、ローニュはブルードに復讐を果たします。ドラゴは呪いから解き放たれ、ピクト人も撤退。ガレスは真の騎士として認められ、ローニュと結婚。平和が訪れます。

製作とその後

本作は、ユニバーサル・スタジオ・ホームエンターテイメントによって制作されました。ドラゴンのCG制作に巨額の予算が投じられ、ルーマニアで撮影が行われました。その後、第四作も制作され、シリーズは続いています。

もう一度検索