映画『ドラゴンボール 魔神城のねむり姫』
『ドラゴンボール 魔神城のねむり姫』は、
1987年7月18日に公開されたドラゴンボールの劇場版第二作目です。この映画は西尾大介が監督を務め、冒険心を掻き立てるキャッチコピー「この世はでっかい宝島!そうさ今こそアドベンチャー!!」で観客を惹きつけました。夏休みには
東映まんがまつりの一環として上映され、多くのファンが劇場に足を運びました。
興行成績と作品の特長
本作は日本国内で8億5000万円の収入を記録し、観客動員数は260万人に達しました。
1996年の初めには約2万1000本のビデオが販売されるなど、長期的な人気を誇ります。原作のストーリーラインにもとづいているものの、映画独自の
パラレルワールド的な設定が存在し、特に登場人物たちの冒険や敵キャラクターの個性にはオリジナル要素が強く見られます。
この作品は、特に不気味な雰囲気を持つヨーロッパ風ファンタジーの世界観が特徴であり、前作とは異なる独自の味わいを見せています。そして、『ドラゴンボール』シリーズにおいては唯一、孫悟空が大猿に変身するシーンが描かれていることも特筆すべき点です。
あらすじ
物語は、亀仙人の弟子になるためにカメハウスを訪れた孫悟空から始まります。その同日に坊主頭の少年クリリンも弟子入りを希望してカメハウスに到着します。亀仙人は二人に対し、弟子入りの条件として「ねむり姫」という美女を魔神城から連れてくることを提案します。悟空とクリリンは、互いに競いながら魔神城を目指します。
一方、ブルマたちは亀仙人から「
遊園地に行く」と聞かされ、事実を知らずに
遊園地を目指しながら悟空を探します。さらに、金髪の女性ランチも「ねむり姫」を求めて魔神城に向かうことになります。
舞台とキャラクター
舞台は、西の果てに位置する魔神城です。この城は、「悪魔の手」と呼ばれる5つの連山に建てられており、その内部には太陽破壊光線砲という機械が設置されています。この光線砲は、秘宝「ねむり姫」の力を借りて太陽を消し去る能力を持っています。
本作にはお馴染みのキャラクターたちが多数登場します。孫悟空、クリリン、ブルマ、ヤムチャなどのレギュラーキャラクターに加え、魔王ルシフェルやその部下ガステル、双頭獣などの敵キャラクターが物語を盛り上げます。
ルシフェルは魔神城の城主で、若い女性の生き血を求める悪役として君臨しています。彼は太陽光線が弱点の魔物たちを従え、地球を暗黒の世界に変えようと企てています。
音楽と映像ソフト
音楽は
菊池俊輔が手がけ、オープニングでは「魔訶不思議アドベンチャー」が使用されています。エンディングテーマには「ロマンティックあげるよ」が流れ、視聴者の心に残る印象を与えています。
映像ソフトは
1987年にVHSで発売され、その後もDVDやBlu-rayとして再販されています。特に、2006年には「DRAGON BALL 劇場版 DVDBOX」が発売されるなど、ファンにとってアクセスしやすい形での提供が続いています。
まとめ
『ドラゴンボール 魔神城のねむり姫』は、原作の魅力を引き出しつつも、独自のアドベンチャーを展開する作品です。観客を惹きつける冒険と魅力的なキャラクターたちが織りなすストーリーは、今でも多くのファンに愛され続けています。