ドラゴンボール FINAL BOUT

『ドラゴンボール FINAL BOUT』の概要

『ドラゴンボール FINAL BOUT』は、1997年8月21日にバンダイから発売されたプレイステーション用の対戦型格闘ゲームです。本作は『ドラゴンボール』シリーズのゲームの中で、初めてポリゴン技術を使用した作品であり、キャラクターが立体的に描かれることにより、奥行きのあるバトルを楽しむことができるようになりました。特に、移動や回避の幅が広がった点が大きな特徴です。

ゲームの特徴

本作では、『ドラゴンボールGT』から多くのキャラクターが登場しており、オープニングテーマも新たに制作されました。しかし当時はポリゴン描写がまだ未熟だったため、カクカクしたキャラクター表現や動作の軽快さに欠ける部分があり、専門メディアには失敗作として扱われることもありました。それでも、BGMや育成モード「BUILD UP」などの要素は評価されており、特に登場キャラクターが18体と多かった点は、当時としては評価されるポイントでした。

開発は初期に『ドラゴンボールGT FINAL PLUS（仮）』という名称で行われ、チーフプロデューサーの鈴木敏弘氏は本作がドラゴンボールシリーズの最後のゲームになると考えていたことが語られています。

基本操作とシステム

本作の基本操作は、スーパーファミコンでの「超武闘伝」シリーズから継承された部分が多く見られます。操作は十字キーと、パンチ、キック、エネルギー弾、ガードの各ボタンで構成され、L1キーを組み合わせることでダッシュや舞空術が可能です。また、体力ゲージに加えてパワーゲージが存在し、必殺技を使用する場合は一定の気力が必要となります。

さらに、遠距離から必殺技を繰り出すと「デモ必殺技」が発動し、カウンターを決めることで防御や反撃も可能となっています。多彩な攻撃方法や防御機能が組み込まれており、ゲームプレイが非常に戦略的であることを促進しています。

ゲームモード

このゲームには様々な対戦モードが用意されています。「VSCPU」モードではCPUとの対戦が可能で、特定の条件を満たすことで超4孫悟空と戦うこともできます。「VS2P」では友達同士での対戦が楽しめ、「天下一武道会」では最大8人での競い合いができるため、多人数で楽しむことができます。さらに、キャラクター育成が可能な「BUILD UP」モードや、練習ができる練習モードも用意されており、プレイヤーは多様な遊び方ができるように設計されています。

登場キャラクター

『ドラゴンボール FINAL BOUT』には多くのキャラクターが登場し、主要なキャラクターはもちろん、隠しキャラクターも豊富です。例えば、孫悟空、ベジータ、ピッコロ、フリーザ、セルなどが登場し、それぞれ異なるスキルや必殺技を持っています。特に超サイヤ人などの変身要素がある点がファンには嬉しい要素となっています。隠しキャラクターには、超孫悟空や超トランクス、ベジットなどが存在し、これらを集めることもゲームの楽しみの一つです。

サウンド

オープニングテーマ「THE BIGGEST FIGHT 〜激突〜」など、ゲームに合わせたBGMや挿入歌も充実しており、サウンド面でもプレイヤーを楽しませる要素が満載です。ゲームの雰囲気を増幅させることに寄与しており、プレイ中のテンションを高める要因ともなっています。

『ドラゴンボール FINAL BOUT』は、ポリゴン技術の発展を感じつつ、プレイヤー同士やキャラクターの特性を生かした戦いを楽しめる内容となっています。長い歴史を持つドラゴンボールの世界観を存分に楽しむことができる一作です。

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