ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない

『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』

1994年3月12日に公開された『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』は、ドラゴンボールシリーズの劇場版第13作目にあたる作品です。監督を務めたのは山内重保氏で、春休みの東映アニメフェアにて上映されました。キャッチコピーは「史上最強の超戦士出現!!悟飯、悟天とトランクスのピンチを救え!」であり、本作は特に子供たちに向けたアクションと友情の物語となっています。

この作品は、伝説の超サイヤ人「ブロリー」が主題となっており、劇場版としては彼を中心にした物語形態の2作目となります。前作『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』でブロリーは登場しており、まさにその続きのストーリーが展開されています。また、次回作『ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ』で、彼の血液から生まれた「バイオブロリー」が登場することになりますが、本作においてはブロリーとの決着が描かれています。シリーズにおいて、過去作とストーリーが直接つながっている続編は『ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち』以来です。

主題歌が新たに「WE GOTTA POWER」に変更されたことも本作の特徴です。また、登場キャラクターとして高校生に成長した孫悟飯と孫悟天、そして少年となったトランクスやビーデルが初めて登場します。物語の時系列は第25回天下一武道会開催の直前であることが考えられており、主人公たちはそれぞれの成長が描かれています。

物語は、悟空が亡くなっている設定で進行し、彼の存在は回想シーンや幻想的な形で現れるのみです。この点が、従来の作品とは異なる新しい要素を加えています。特に、子供たちに焦点を当てた部分ではキャッチーなギャグや演出が盛り込まれ、本作の子供向け特性を強調しています。後半では、悟飯が父の存命時と同じようにブロリーに挑むシーンが展開され、緊迫した戦闘が繰り広げられます。

あらすじ

物語は新惑星ベジータが崩壊する場面から始まります。伝説の超サイヤ人であるブロリーは、崩壊の直前に宇宙ポッドに乗り込み脱出しました。しかし、極寒地帯に着陸してしまい、7年間氷の下で封印されることになりました。7年後、悟天とトランクス、ビーデルがドラゴンボールを探して冒険している中で、突如としてブロリーが目覚めてしまいます。彼は自身を打ち破った悟空への復讐を遂げるため、子供たちに襲いかかることになります。

悟天とトランクスは、恐怖の対象として現れるブロリーに立ち向かうものの、その戦闘力は圧倒的でした。悟飯が父の代わりに登場し、彼とブロリーとの壮絶な戦いが始まると、7つ目のドラゴンボールも発見されるというドラマが展開されます。また、ビーデルのために超サイヤ人の秘密を隠そうとする悟飯の姿も描かれ、彼の成長が感じられる場面が多々あります。

このように、本作は新しいキャラクターと共に、過去の作品のストーリーを引き継ぎつつも、新たな展開が描かれています。監督とスタッフによる高みの演出が、視聴者に強い印象を残す結果となりました。また、劇中の映像や音楽も、その魅力の一部を形成しています。

本作は多くのファンに愛され、邦画配給収入は14億5000万円を記録しました。新たな展開やキャラクターの成長が観客に新鮮な印象を与え、この物語の続編へと繋がっていくことでしょう。

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