ドラゴンボールZ 神と神

映画『ドラゴンボールZ 神と神』の概要

『ドラゴンボールZ 神と神』（Dragon Ball Z：Battle of Gods）は、2013年3月30日に公開された劇場版『ドラゴンボール』シリーズの第18弾にあたります。この作品は、前作から17年を経ての劇場公開作品であり、シリーズの中でも特異な意味を持つ作品です。本作のキャッチコピーには「最強、始動。」や「フリーザ、セル、魔人ブウを超越する存在」という文句があり、観客の期待感を一層高めていました。

物語の舞台と経緯

本作は原作の「魔人ブウ編」とその後の10年後の時期を描いています。物語は、孫悟空が魔人ブウを倒して4年後のエイジ778の日に起きる出来事を中心に展開されます。この映画は、特に製作者にとっての思い入れが強い作品となりました。

原作者の鳥山明が本作の脚本作りに深く関与したことから、90%以上のストーリーと台詞が彼の手によるものとなり、オリジナルキャラクターのデザインや新しい服装も手がけています。特に「破壊神」ビルスと「超サイヤ人ゴッド」などの新しい要素が加わり、従来の物語に新たな広がりを持たせています。

企画背景と制作

監督の細田雅弘は、映画制作を通じて震災後の子供たちに希望を与えたいとの思いから本作に着手しました。鳥山はストーリーに明るさを持たせたかったと語っており、友情や仲間との絆を描きたかったと述べています。そのため、シリアスな課題を抱えつつも、笑いや友情をテーマに物語が織られています。

製作陣は、興行成績を重視しつつも、作品に込められたメッセージを忘れずに制作に取り組みました。その結果、映画は興行的にも成功を収め、全世界で5,000万ドル（約54億円）の収入を達成しました。

あらすじ

物語は全宇宙の運命を賭けた魔人ブウとの戦いから4年後、地球に再び危機が迫るところから始まります。破壊神ビルスが長い眠りから目覚め、全宇宙のバランスを保つ存在としての力を持つ「超サイヤ人ゴッド」が39年後に現れるという予言を信じて行動を開始します。自身の破壊の力を再確認するために、孫悟空に接触し闘いを挑むシーンは、シリーズファンにとっても驚きの展開でした。

ビルスとの出会いを果たした悟空は、その圧倒的な力量に敗北しますが、家族や仲間を守るために再度立ち向かう決意を固めます。登場人物たちの友情や協力を交えながら、ビルスの威厳を保つためにどう戦うかが描かれ、最終的にはビルスに勝てなくとも、悟空たちの成長と絆が強調されます。

キャラクターと声優

本作では、孫悟空役の野沢雅子を始め、数々の人気キャラクターが登場します。特に、ビルス役には山寺宏一、ウイス役には森田成一が起用され、その個性的なキャラクターが物語を引き立てています。さらに、友情や家族間の絆が深く描かれ、視聴者を感動させる要素が盛り込まれています。

公開とその後

公開後、映画は高評価を受け、続編として『ドラゴンボールZ 復活の「F」』やテレビアニメ『ドラゴンボール超』が生まれました。『神と神』は新たなシリーズの出発点として、レガシーを築く重要な役割を果たしたのです。アクションやドラマが巧みに組み合わさり、哲学的な要素も含めた内容は多くのファンに新しい感動を与えました。

このように『ドラゴンボールZ 神と神』は、旧作のファンから新しい視聴者まで幅広い支持を受け、かつてない魅力をもたらした作品となりました。

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