ドラゴンボールZ 超武闘伝

ドラゴンボールZ 超武闘伝

『ドラゴンボールZ 超武闘伝』は、1993年3月20日にバンダイから発売されたスーパーファミコン用の格闘ゲームである。このゲームは『ドラゴンボール』の天下一武道会編からセル編にかけてのストーリーを舞台にしている。ゲームは1対1の対戦型格闘ゲームであり、シリーズの中でも初の作品である。特に自由に空を飛ぶことができる「舞空術」や、接近戦と遠距離攻撃を織り交ぜたスピーディーなバトルが特徴だ。さらに、キャラクターが画面外に出ると画面が分割されるデュアルスクリーンシステムを採用しており、一般的な格闘ゲームとは一味異なる。

ゲームの特徴

このゲームでは、十字キーと3つのボタンを駆使して戦う2D格闘が楽しめる。プレイヤーは攻撃や防御の戦略を立てながら、必殺技をコマンド入力で発動させ、敵を撃破する。各キャラクターには近距離攻撃と遠距離攻撃の異なる必殺技が用意されており、特に光線技はPOWERゲージを消費して使用するため、タイミングが重要である。

また、デモ必殺技と呼ばれる迫力ある演出もあり、これを使用する際は画面分割によるビジュアル効果が加わる。通常の攻撃を回避する方法や、デモ必殺技を防ぐための専用コマンドなど多様な戦略が求められる。

ゲームモードとキャラクター

ストーリーモードでは、原作に沿った物語が展開され、プレイヤーは各ステージで異なるキャラクターと対戦する。複数の難易度が設定されており、クリアすると真のエンディングが見られる。さらに、8人制の天下一武道会モードでは友人やコンピュータとトーナメント形式で戦うことも可能だ。

キャラクターには、孫悟空やピッコロ、ベジータといったおなじみの面々が登場。これに加え、隠しキャラクターや必殺技も存在しており、プレイヤーは様々な戦略でバトルを楽しめる。特に、同キャラクター同士の対戦が可能なシステムは、シリーズファンを喜ばせる要素の一つである。

開発の背景

このゲームの開発は、プロデューサーの鈴木敏弘が手がけており、当時流行していた『ストリートファイターII』などの格闘ゲームに影響を受けている。本作では、アニメと同じ声優がキャラクターを演じており、これがプレイヤーにとって新鮮な体験となった。原作者の鳥山明も、本作のゲーム性や演出に驚きを持って賛辞を送った。

音楽と評価

ゲームの音楽は、作曲家山本健司によるもので、2011年には盗作問題が起こるなどの出来事もあった。Nintendo Switch版では、BGMが全面的に差し替えられている。

評価に関しては、『ファミコン通信』のレビューで高評価を得るなど、上々の反響を呼んだ。『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票でも良好な点数を獲得しており、多くのプレイヤーに支持される作品となった。

関連商品とサウンドトラック

発売から数年後には続編や関連商品も発表され、ゲームの人気を明確にしている。サウンドトラックもリリースされており、プレイヤーたちにゲームの世界観を楽しむ機会を提供している。隠し要素や多彩なキャラクターたちの登場で、今なお多くのファンに愛される作品である。

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