ドラマ8

ドラマ8の概要

ドラマ8（ドラマエイト）は、2008年4月から2010年2月まで、NHK総合テレビで毎週木曜の夜に放送されたドラマ枠です。この番組はハイビジョンで制作され、主に10代の若者を視聴者ターゲットにした青春エンターテインメントをテーマにした作品が数多く放信されました。

放送の背景

ドラマ8のスタート以前、NHKは「木曜時代劇」として娯楽性の強い内容を放送していましたが、視聴率の低迷を受けて、2008年度からドラマ枠の内容を変更し、土曜日夕方に時代劇を移動させることになりました。その結果空いた枠に新たに45分のシリーズドラマが放送されることとなり、ほとんどが半クールから1クール（6回から10回程度）の作品として構成されました。

作品の特徴

ドラマ8で放送された最初の作品は、あさのあつこの小説『バッテリー』であり、その後も筒井康隆の作品やコミックを原作にしたドラマが多数登場しました。また、NHKが若手俳優の育成にも力を入れ、主演に10代や20代前半の俳優を起用することが一般的でした。特に『バッテリー』や『七瀬ふたたび』、『ゴーストフレンズ』などの作品は、主演俳優にとって地上波連続ドラマでの初主演となるものが多く、若者の新たな才能を見つける場ともなりました。

しかし、視聴率は非常に厳しい状況にあり、初回の『バッテリー』から一桁の数字が続き、次第に6〜8%台、さらに2009年には3〜4%台と低下しました。ただし、ターゲットである若年層を中心に支持を獲得しているという点では一定の成果を上げたとも言われています。

制作体制

ドラマ8の作品はNHKエンタープライズなどの関連企業との共同制作によるもので、NHK自社が完全に制作した作品はありませんでした。このため、地方局でも制作された作品はなく、あくまで制作の多様性が求められる珍しい枠となっていました。さらに、2009年夏には、イギリスのドラマ『プライミーバル』の第2章の放送も行われ、海外の作品にスポットライトも当てられました。

放送終了とその後の変化

2010年3月、ドラマ8の枠は終了し、金曜ドラマと統合されて「ドラマ10」と改題され、火曜日の夜に移動することとなりました。後番組には新ゲーム番組が設けられ、今後のNHKのドラマ枠の広がりが期待されました。

放送スケジュール

ドラマ8は原則として毎週木曜の20時から20時45分に放送されました。ハイビジョン放送では18時からの先行放送もあり、視聴者が選べる多様な放送形態が用意されていました。また、特別にデジタル放送では副音声の解説機能も提供され、より多くの視聴者に配慮されていました。

ドラマ8は短期間の放送でしたが、若者向けのドラマ枠として多くの新たな才能が発信される場となったことが特筆されます。

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