ドールハウス (映画)

ドールハウス

概要

映画『ドールハウス』は、2025年6月13日に日本で公開されたサスペンススリラー作品です。監督、原案、そして脚本を務めたのは、『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』といったコメディ作品で知られる矢口史靖。主演は長澤まさみが務め、彼女が演じる主人公一家に降りかかる不可解な恐怖を描き出します。本作は第45回ポルト国際映画祭において最高賞であるグランプリ（Best Film Award）を獲得しており、国内外で注目を集めています。

あらすじ

物語は、5歳だった愛娘・芽衣を不慮の事故で亡くした鈴木佳恵が、ある日骨董市で娘に瓜二つの愛らしい少女人形を見つけたことから始まります。衝動的にその人形を手に入れた佳恵は、人形を「アヤ」と名付け、家に迎え入れます。しかし、この人形が鈴木家にやってきたことを境に、不可解で説明のつかない現象が次々と起こり始めます。当初は気のせいだと考えていた佳恵と夫の忠彦ですが、異変は次第にエスカレートし、一家は想像を絶する恐怖へと追いつめられていきます。亡き娘への深い愛情と、人形に宿る得体の知れない存在への恐れ、そして現実との狭間で揺れ動く夫婦の葛藤が描かれ、観る者を深い闇へと引きずり込みます。彼らはこの一連の出来事の背後にある真実を突き止めようとしますが、その過程でさらなる戦慄に直面することになります。

キャスト

本作を彩る主要キャストは以下の通りです。

鈴木佳恵：長澤まさみ
亡き娘・芽衣にそっくりな人形を手に入れたことで、恐怖の連鎖に巻き込まれる主人公。
鈴木忠彦：瀬戸康史
佳恵の夫で、総合病院に勤務する看護師。妻と共に人形の謎に立ち向かう。
鈴木真衣：池村碧彩
佳恵と忠彦の間に新たに生まれた幼い娘。
鈴木芽衣：本田都々花
真衣の姉にあたる存在。5歳でこの世を去っている。
神田：田中哲司
物語の鍵を握る呪禁師として、佳恵と忠彦の前に現れる。
山本：安田顕
事件に関わる私服警官。
鈴木敏子：風吹ジュン
忠彦の母親であり、一家の状況を見守る。

その他、今野浩喜、西田尚美、品川徹といった実力派俳優陣が脇を固めています。

スタッフ

映画の世界観を創り上げた主なスタッフは以下の通りです。

原案・脚本・監督：矢口史靖
主題歌：ずっと真夜中でいいのに。「形」（ユニバーサル ミュージック）
製作：市川南、上田太地
エグゼクティブプロデューサー：臼井央
企画・プロデュース：遠藤学、山野晃
プロデューサー：深津智男
撮影：高木風太
照明：市川徳充
美術：金勝浩一
装飾：鈴木仁
録音：池田雅樹
編集：宮島竜治
特殊メイク・特殊造形：藤原カクセイ（ダミーヘッドデザインズ）
衣装：小木田浩次、早船光則
ヘアメイク：梅原さとこ
ヘアメイク（長澤まさみ担当）：千葉友子
小道具：山内栄子
音響効果：伊藤瑞樹
スクリプター：古谷まどか
キャスティング：南谷夢
助監督：岡部哲也
制作担当：桑原学
VFXスーパーバイザー：牧野由典
カラリスト：カチョロフスキ・カロル
音楽プロデューサー：北原京子
配給：東宝
制作プロダクション：TOHOスタジオ、ジャンゴフィルム

主題歌は、若者を中心に絶大な支持を得る音楽ユニット、ずっと真夜中でいいのに。が担当し、作品の持つ独特な雰囲気を音楽面からも盛り上げています。

受賞歴

本作は、第45回ポルト国際映画祭にて栄えあるグランプリを受賞しました。これは、ファンタジー、ホラー、SFなどのジャンル映画を対象とする国際的な映画祭であり、その最高賞に輝いたことは、作品の芸術性や完成度が世界的に高く評価されたことを証明しています。

メディアミックス

映画の公開に先駆けて、メディアミックス展開も行われました。原案を矢口史靖が手掛け、夜馬裕によって執筆された「映画ノベライズ ドールハウス」が2025年4月9日に双葉文庫より発売されています。また、凸ノ高秀が作画を担当した「映画コミカライズ ドールハウス」も、企画・原案を矢口史靖が務め、2025年4月24日に双葉社から刊行されており、様々な形で物語を楽しむことができます。

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