ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 (2015年)

第87回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞：2015年の映画界を彩った作品と才能

2015年12月1日、米国における権威ある映画賞の一つである第87回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の受賞者が発表されました。本年度は、ジャンルを問わず、高い評価を得た多様な映画作品がノミネートされ、その年の映画界を象徴するラインナップとなりました。

作品賞には、ジョージ・ミラー監督によるアクション大作『マッドマックス 怒りのデス・ロード|マッドマックス_怒りのデス・ロード』が輝きました。圧倒的な映像美とスリリングな展開で観客を魅了した本作は、批評家からも高い評価を受け、数々の賞を受賞しました。

作品賞トップ10にも、話題作が名を連ねています。スリリングなスパイ映画『ブリッジ・オブ・スパイ』、感動的なボクシング映画『クリード チャンプを継ぐ男』、クエンティン・タランティーノ監督による西部劇『ヘイトフル・エイト』、斬新なアニメーション作品『インサイド・ヘッド』、宇宙を舞台にしたサバイバルドラマ『オデッセイ』、感動作『ルーム』、緊迫感あふれるドラマ『ボーダーライン』、社会問題を鋭く描いた『スポットライト 世紀のスクープ』、そしてバイオグラフィー映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』と、バラエティに富んだ作品が選出されました。

監督賞は、『オデッセイ』で宇宙空間でのサバイバルをリアルに描いたリドリー・スコットが受賞しました。主演男優賞は、同作で孤独な宇宙飛行士を熱演したマット・デイモン、主演女優賞は、閉鎖的な空間で強い母性を演じた『ルーム』のブリー・ラーソンが受賞しました。

助演賞では、『クリード チャンプを継ぐ男』で伝説のボクサー、ロッキー・バルボアを演じたシルヴェスター・スタローンが助演男優賞を、『ヘイトフル・エイト』で強烈な個性を放つキャラクターを演じたジェニファー・ジェイソン・リーが助演女優賞に輝きました。

アンサンブル演技賞には、金融危機をテーマにした『マネー・ショート 華麗なる大逆転』が選ばれました。ブレイクスルー演技賞は、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』のエイブラハム・アターと『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイが受賞。二人の若き才能は、今後の活躍が期待されます。

新人監督賞は、『地中海』のジョナス・カルピニャーノが受賞しました。脚本賞は『ヘイトフル・エイト』のクエンティン・タランティーノ、脚色賞は『オデッセイ』のドリュー・ゴダードが受賞しました。

インディペンデント映画トップ10にも、個性豊かな作品が選出されました。これらの作品は、独立系映画ならではの創造性と独自性を示すものとなっています。

アニメーション映画賞は、革新的なストーリーと映像で話題を呼んだ『インサイド・ヘッド』（ピート・ドクター監督）が受賞しました。外国語映画賞は、ハンガリー映画『サウルの息子』（ネメシュ・ラースロー監督）が受賞しました。

ドキュメンタリー映画賞は、歌姫エイミー・ワインハウスの人生を描いた『AMY エイミー』（アシフ・カパディア監督）が受賞しました。

その他、注目すべき賞として、『ボーダーライン』の映像表現を称えたスポットライト賞、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』と『裸足の季節』に贈られた表現の自由賞、そしてセシリア・デミル・プレスリーに贈られたウィリアム・K・エヴァーソン映画史賞などがあります。

第87回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞は、2015年の映画界を代表する作品と才能を称える、記憶に残る授賞式となりました。受賞作品は、映画史に刻まれる名作として、今後も多くの人々を魅了し続けることでしょう。

もう一度検索