ナッシング・リアリー・マターズ

「ナッシング・リアリー・マターズ」(Nothing Really Matters)は、1998年にリリースされたマドンナの7枚目のスタジオ・アルバム『レイ・オブ・ライト』から、5枚目のシングルとしてカットされた楽曲です。この曲は、アルバムの中でも特にエレクトロニックな要素が強く、マドンナの新たな音楽性の探求を示すものとして評価されています。

ミュージック・ビデオとパフォーマンス

「ナッシング・リアリー・マターズ」のミュージック・ビデオは、映画『さゆり』からインスピレーションを受けて制作されました。ビデオの中でマドンナは、日本の芸者に扮し、そのエキゾチックな美しさを表現しています。特に印象的なのは、彼女が着用している赤い着物で、これはフランスの著名なデザイナー、ジャン＝ポール・ゴルチエによるものです。このビデオの監督は、ヨハン・レンクが務め、楽曲の持つ神秘的な雰囲気を映像で見事に表現しています。

また、マドンナは第41回グラミー賞授賞式でも、この曲をパフォーマンスしました。その際もミュージック・ビデオと同様に、着物姿で登場し、大きな話題を呼びました。彼女の日本文化への敬意と、それを自身の音楽に取り入れる姿勢は、多くのファンを魅了しました。

楽曲の構成とチャート成績

「ナッシング・リアリー・マターズ」は、エレクトロニカとダンスミュージックの要素が融合した楽曲で、マドンナの表現力豊かなボーカルが際立っています。特に、アメリカのダンスクラブソングスチャートでは、2週連続で1位を獲得し、クラブシーンを中心に大きな支持を得ました。

日本盤CDシングル収録曲

日本盤のCDシングルには、以下のリミックスバージョンが収録されています。

1. ナッシング・リアリー・マターズ (クラブ・69・フューチャー・ミックス) - 8:20
2. ナッシング・リアリー・マターズ (クラブ・69・ファンク・ミックス) - 8:00
3. ナッシング・リアリー・マターズ (ヴィクラム・ミックス) - 7:44
4. ナッシング・リアリー・マターズ (クラブ・69・ミックス・ショウ・ミックス) - 5:37

これらのリミックスバージョンは、オリジナルとは異なるアプローチで楽曲の魅力を引き出しており、クラブシーンでの人気をさらに高める要因となりました。

「ナッシング・リアリー・マターズ」は、マドンナのキャリアの中でも、特に実験的な要素が強く、彼女の音楽性の幅広さを示す楽曲の一つと言えるでしょう。ミュージック・ビデオにおける日本文化の取り入れ方や、グラミー賞でのパフォーマンスなど、視覚的な要素も話題となり、音楽史に残る作品として記憶されています。

もう一度検索