ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング

ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング

『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』、英名『Game Builder Garage』は、任天堂が2021年6月11日にリリースしたNintendo Switch用のコンピュータゲーム制作ツールです。このソフトの目的は、プログラミングの基礎を楽しみながら学ぶことができる点にあります。公式には『はじプロ』と略され、その名の通り、初心者を対象にした構成が特徴的です。

概要

本作は『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』内にあったToy-ConガレージVRの要素を拡張し、さらに発展させた内容となっています。また、Nintendo Laboシリーズにはなかったインターネット経由の通信機能も実装されています。プログラミングに際して、長いコードを書くのではなく、コントローラーに関連する各入力とその結果を制御する「ノードン」をつなげることで視覚的にゲームを構築できるようになっています。例えば、「スティックノードン」と「ヒトノードン」を接続すれば、スティックの操作によって画面内のキャラクターが移動する仕組みです。

ゲームモード

このゲームのモードは大きく2つに分かれています。タイトル画面からそれぞれのモードを選択可能です。

ナビつきレッスン

ナビと呼ばれるガイドがノードンの説明や操作方法を対話形式で教えてくれるレッスンモードです。7つのレッスンが用意されており、様々なタイプのゲームをプログラミングする体験ができます。各レッスンの終了後には、学んだ内容を活用して解決すべきパズルが用意されており、パズルをクリアすることで次のレッスンに進むことができます。さらに、全7つのレッスンを完了すると、追加の50問のパズルに挑戦することができ、これにはレッスンには含まれていないノードンを駆使した問題も含まれています。

フリープログラミング

自由にゲームを作成できるモードで、最初のレッスンをクリアすると利用可能になります。制作したゲームは、Nintendo Switch Onlineに加入することでインターネットやローカル通信を通じて公開し、他のユーザーが楽しむことも可能です。自分でデザインしたキャラクターを操作したり、絵を背景にしたり、BGMを追加したりすることができ、表現の幅が広がります。

ノードンのカテゴリー

本作には合計85種類のノードンが用意されており、それぞれ異なる機能を持っています。ノードンはゲームの中で利用され、最大512個までのノードンを1つのゲームに使用することができますが、一部のノードンには使用制限があります。

入力ノードン

これらのノードンは、特定の操作を受けて出力を生成します。例えば、ボタンを押すと出力1を生成するボタンノードンや、スティックの動きに応じて異なる値を出力するスティックノードンがあります。

中間ノードン

中間ノードンは、入力された値を基に計算した結果を出力するために設計されています。加算や比較、ランダム値の生成が可能です。

出力ノードン

出力ノードンは、ゲーム内で発生するアクションを定義します。音を鳴らしたり、特定の条件下でゲームを終了させるなど、多角的にゲームの動作を制御します。

開発経緯

本ソフトウェアのディレクターでありプログラマーの益田直生氏によると、Nintendo LaboのToy-ConガレージVRを一つの製品として展開したいとの想いが開発のきっかけとなったそうです。プログラミングに使用するノードを「ノードン」と名付け、彼らにキャラクター性を持たせることで、ユーザーに親しみやすくする工夫がなされています。

まとめ

『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』は、楽しみながらプログラミングを学びたい初心者にとって理想的なソフトです。直感的なインターフェースと多様なノードンの組み合わせにより、ユーザーは独自のゲームを創造する能力を身につけることができます。

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